「腸腎連関」ってなに? ~腸内細菌は腎臓病を防ぐのか、悪化させるのか問題~

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人間の体にある臓器は、すべてが個々のネットワークを持っていて、個々にメッセージを発信している・・・最近そんな風に言われることが多くなりました。

その中でも「腸腎連関」という言葉が生まれるほど、特に関連が注目されているのが、「腸」と「腎臓」です。

腸内細菌叢が悪化すると、腎臓が悪化する
腸内細菌叢が良化すると、腎臓が良化する

最近では、そんな「腸腎連関」に関する研究結果が発表されることも・・・今回は、「腸腎連関」とはなにか?

そして、慢性腎臓病(CKD)を防ぐためのヒント、腸内細菌との関係性についてまとめてみたいと思います。

「腸腎連関」とは?

「腸腎連関」という言葉は、腸管が腎臓と相互に影響を及ぼしているということを指す言葉です。

「腸腎連関」
=腸管が腎臓と相互に影響を及ぼしている

東北大学が発表した研究によると、腸内細菌叢は腎臓にとって良いことも悪いことも同時に行っているというのです。

悪いこと:尿毒素を作る(腎臓病の原因)
良いこと:短鎖脂肪酸を作り、アミノ酸を代謝する(腎臓病を防ぐ)
今回の成果から、腸内細菌叢は尿毒素の産生という腎臓病にとって負の影響を有している一方、短鎖脂肪酸産生やアミノ酸代謝といった有益な作用を担っており、その結果、腸内細菌叢がいない状態では腎臓病がより悪化しやすいといことが分かりました。

参考:https://hakuraidou.com/blog/89331/

一体、何がしたいのでしょう・・・!笑

腸内細菌は、別に人間のために生きているわけではないのでしようがありませんが、人間からみると、「腸腎連関」には困った面もありそうです。

腸内細菌叢がよい状態だと、腎臓を保護してくれるけど、悪い状態だと尿毒素を蓄積させてしまい、慢性的な腎臓病(腎臓の動きが低下する状態)になる可能性が高まります。

腎臓病を悪化させたくなかったら、腸内細菌叢を良い状態で保っておくことが必要なのです。

「腸腎連関」の例1:便秘が治ると、慢性腎臓病の進行も止まる?

「腸腎連関」の例の1つとして、おもしろい研究結果があります。

マウスを使った実験ではありますが、腸液の分泌を増加させる便秘薬を使用したところ、なんと腎不全時における腸壁の悪化も同時に解決したそうです。

研究チームが慢性腎不全状態のマウスに同剤を投与し、腎臓病の進行に対する効果を検証したところ、ルビプロストン投与マウスは投与していないマウスに比べて、腸液の分泌が増えたことにより、腎不全時における腸壁の悪化が改善されていた。

参考:http://news.mynavi.jp/news/2014/12/19/326/

便秘が治ると腎臓病も治るとなれば、まさに「腸腎連関」のわかりやすい例の1つだと言えるでしょう。

「腸腎連関」の例2:腸内細菌叢のバランス制御が慢性腎臓病悪化抑制のカギ

2017年4月に東北大学が発表した研究結果によると、腸内細菌叢を持っているマウスと持っていないマウスでは、尿毒素に違いが生じることがわかりました。

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腸内細菌叢の有無は腎不全時の血中における代謝物質に大きな違いを及ぼすこと、そして腎不全時に体内に蓄積し様々な毒性を発揮する尿毒素注 4のうち 11 種の尿毒素が腸内細菌叢の影響を大きく受ける「腸内細菌叢由来の尿毒素」であることを明らかにしました。

参考:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20170413_02web.pdf

腸内細菌叢の影響を受けた腎臓病というものも存在することになります。いいんだか、わるいんだか・・・難しいですね。

「腸腎連関」の例3:腸内細菌叢の良化に役立つオリゴ糖の腎臓への影響

オリゴ糖は腸内細菌のエサになると言われていて、腸内環境を良化する食べ物の1つです。

実はオリゴ糖を食べることで、腸内環境叢を良くするだけでなく、尿毒素濃度が低下するという実験結果があります。

また腸内細菌叢の変化を抑制する目的でガラクトオリゴ糖を投与したところCKDモデルで増加が見られたクロストリジウム群の増加抑制が認められ、

血中の尿毒素(インドキシル硫酸)濃度も低下しており、ガラクトオリゴ糖による腸内環境と尿毒症状態の改善も認められることを明らかとし、論文として発表した。

参考:https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25461210/

内容としては難しいけど、簡単にいうとオリゴ糖を食べたことで尿毒素が減ったということ・・・まさに「腸腎連関」ですね。

腎臓病の元になる「尿毒素」の種類とは?

腸内細菌を持っていない無菌のマウスと、菌を持っている通常のマウスが両方とも腎不全になった時に、体内にどんな「尿毒素」が蓄積するのか調べた実験があります。

東北大学と慶應義塾大学の共同実験です。
この実験によると、「尿毒素」には3つの種類があることがわかりました。

腸内細菌叢由来尿毒素

(1)100%腸内細菌叢由来の尿毒素
(2)腸内細菌叢と宿主の代謝由来の尿毒素
(3)腸内細菌叢代謝と食事成分由来の尿毒素

参考:http://www.dm-net.co.jp/calendar/2017/026794.php

100%腸内細菌叢由来の尿毒素は、腸内細菌叢を持っていないマウスにはもちろんありません。

ということは、腸内細菌叢があることによるリスクが少なからずあるということです。だったら腸内細菌はいないほうがよいのでは?と思ってしまいますよね。

でも「腸腎連関」だけでなく、腸内細菌は私たちの体中に何かしらの影響があることがわかっているので、ないほうがよいとは言い切れないのです。

「腸腎連関」ってなに?まとめ

「腸腎連関」という言葉は、腸管が腎臓と相互に影響を及ぼしているということを指す言葉です。

「腸腎連関」
=腸管が腎臓と相互に影響を及ぼしている

腸内細菌叢は、腎臓にとって良いことも悪いことも同時に行っています。

悪いこと:尿毒素を作る(腎臓病の原因)
良いこと:短鎖脂肪酸を作り、アミノ酸を代謝する(腎臓病を防ぐ)

腸内細菌叢をよい状態に保っておくことが腎臓病の悪化を防ぐ方法だと言われています。

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長谷川ろみ

腸活じんべー編集長。元おデブ。貧乏だったこともあり、野菜少なめ、揚げ物多めで育ち、小学生にして重度の便秘+肥満体に。その後、発酵食品との出会い、数十キロのダイエットに成功! 現在も「ココロとカラダの健康のための腸活」を意識し、大切さを伝えながら、日本の発酵技術の応援活動をしています。
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