
世の中には「セロトニン」を増やす薬があるらしい…私は基本的には、西洋医学に基づくお薬はあまり好きではなく、よっぽどのことがない限りは飲みません。
お薬は飲まないに越したことはないでしょ。
と思っているタイプです。1つにしか作用しない薬なんてありません。セロトニンを増やすという主作用がある薬があったとしたら、その裏には必ず「副作用」があります。それを忘れちゃいけません。
セロトニンを増やす薬を飲んだとして、その「副作用」がどの程度表面に出てくるかは、人それぞれの体質によるところも大きいので、ますます薬はコワイのです。
だからセロトニンを増やす薬を飲むつもりはないけれど、知識としてはとても大事なので、備忘録としてまとめておきたいと思います。
目次
セロトニンを増やす薬とは?
今回の記事では、「セロトニンを増やす薬=薬局で処方される薬」を指すことにしましょう。漢方薬やハーブは薬とはまた別でまとめたいと思います。
セロトニンを増やすための薬は、一般的に「抗うつ剤」と呼ばれています。その中でも一番よく処方されるセロトニンを増やす薬は、
SSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬)
といいます。SSRIは、効果と安全性のバランスがよく、副作用が少ないことが特徴です。せせらぎメンタルクリニックさんのホームページでは、「SSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬)」について、このように説明されています。
参考:http://seseragi-mentalclinic.com/ssrieffect/
抗うつ剤の中では、比較的安全なお薬なんですね。安心はしたけど、油断禁物。そもそも「セロトニン再取り込阻害薬」っていう名前がちょっと気になります。この名前自体に、セロトニンが不足してしまうメカニズムが隠れているみたい。
セロトニンを増やす薬のメカニズム
SSRIの副作用さんのホームページでは、セロトニンが不足するメカニズムをこのように説明されていました。
SSRIによって、セロトニントランスポーターの作用を抑えれば、再吸収される30を防ぐことができ、これは、そのままセロトニン受容体から吸収できるセロトニンとして残ります。こうして少しでも、セロトニン受容体で吸収できる量を増やすのが、SSRIの役目になります。
参考:http://xn--ssri-8c4c604pnre254f.com/mechanismofaction.html
ふむふむ。
ちょっとわかりやすくしてみましょう。想像してみてね。
私たちがセロトニンによって、精神的に安定し、穏やかな気持ちになるには、セロトニン受容体にセロトニンを受け取ってもらわないといけません。そもそもセロトニンの最初の分泌が少ないのに、その途中には、「セロトニントランスポーター」というセロトニンの泥棒がいて、私たちのセロトニンを盗もうとしているんです。
そこでお薬の登場です!「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が「セロトニントランスポーター(=セロトニン泥棒)」を退治してくれ、私たちのセロトニンが、盗まれずにセロトニン受容体に届けられるということね!
この「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」はウィキペディアによると、日本では100万人以上が服用しているようです。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%B8%E6%8A%9E%E7%9A%84%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3%E5%86%8D%E5%8F%96%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%81%BF%E9%98%BB%E5%AE%B3%E8%96%AC
結構使われてますね・・・。日本人のセロトニンが危ないってことです。
セロトニンを増やす薬の種類と副作用
では、具体的にセロトニンを増やす薬といわれる「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」には、どんなものがあるのか見てみたいと思います。
薬NO1:レクサプロ(別名:エスシタロプラム)
日本では2011年から販売が開始された、比較的新しいSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)である、「レクサプロ」。あまり薬に詳しくない人でも名前だけは聞いたことがある方もいるかもしれません。
それもそのはず、「レクサプロ」は、日本での販売額シェアがトップクラスなんですって。まだ、発売されたばっかりの薬なのに、すごいですよね。その大きな理由は、効果のわりに副作用が少ないからだと言います。
メンタルクリニックDr’s INFOさんのホームページではこのように説明されていました。
参考:http://tokyo-mentalclinic.com/antidepressants/antidepressants-adverse-effect/%E3%80%90%E6%8A%97%E3%81%86%E3%81%A4%E5%89%A4%E3%80%91-%E3%80%8C%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%97%E3%83%AD%E3%81%AE%E5%89%AF%E4%BD%9C%E7%94%A8%E3%80%8D-%E3%82%92%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E3%81%8C%E3%82%8F/
お薬の添付文書にあった副作用はこの通りです。うとうとしてしまったり、吐き気をもよおしたりという症状は、約20%ほどありますが、そのほかはそこまで多くないように思います。
参考:http://www.e-pharma.jp/druginfo/tempbunsyo/1179054F1022
薬NO2:パキシル(別名:パロキセチン)
日本では2000年から販売が開始された、比較的歴史のあるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)です。かなり効果が強く出る場合が多く、「効果ならパキシル」と言われるほど強いお薬です。
副作用をお薬の添付文書でみてみると・・・多すぎて怖すぎて。怖
2.自殺念慮、自殺企図
3.重篤な肝機能障害、肝不全、肝壊死、肝炎、黄疸
4.汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少
5.セロトニン症候群、不安、焦燥、興奮、錯乱、幻覚、反射亢進、ミオクロヌス、発汗、戦慄、頻脈、振戦、悪性症候群、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、血圧変動、発熱、白血球増加、血清CK上昇、血清CPK上昇、ミオグロビン尿、腎機能低下、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、多形紅斑、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、SIADH、低ナトリウム血症、痙攣、横紋筋融解症、筋肉痛、脱力感、CK上昇、CPK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、急性腎不全、アナフィラキシー、発疹、血管浮腫、呼吸困難
※まだまだあります。怖
参考:http://www.e-pharma.jp/druginfo/info/1179041G1020
うーん・・・強いお薬であることはよくわかりました。泣
お薬から離れる時が大変みたいなので、他の弱めのお薬に切り替えつつ、戻していくようです。
(徐放製剤・・・ゆっくりと効き始めることで、副作用が少なくなるように設計されたお薬。)
参考:http://seseragi-mentalclinic.com/ssrieffect/
できるなら・・・飲みたくないですね。
薬NO3:ジェイゾロフト(別名:セルトラリン)
そして、もっと古くに発売されている、古株のお薬がこのジェイゾロフトです。2006年に発売されたSSRIで、効果は穏やかだということが知られています。となれば、もちろん副作用も多くはありません。あと、珍しくお水なしでも服用できるんですって。使い勝手の良さによって、重宝されているお薬のようです。
参考:http://seseragi-mentalclinic.com/ssrieffect/
薬NO4:デプロメール(別名:フルボキサミン)
最後にご紹介するのがSSRIの中では、かなりふるーい薬であるデプロメールです。最近は処方されることが少なくなったようですね。一緒に飲んじゃいけない薬が多かったり、1日2回の服用が必要だったり、ルールが複雑です。副作用も・・・結構怖い系です・・・泣
2.ショック、アナフィラキシー、昏睡状態、急性腎不全、死亡
3.白血球減少
4.著しいAST上昇、著しいGOT上昇、著しいALT上昇、著しいGPT上昇、著しいγ-GTP上昇、著しい総ビリルビン上昇、肝機能障害、黄疸
参考:http://www.e-pharma.jp/druginfo/info/1179039F2024
まとめ
今回はあえて、セロトニンを薬で増やそうとした場合の例をご紹介しましたが、やっぱり薬は薬。副作用は恐ろしいです。なるべく薬のお世話にならないように、普段から腸内環境を整え、正常にセロトニンを出せるカラダケアに力を注ぎましょう!