喘息の原因は腸内細菌?!子どもの喘息と腸内細菌の関係性




ストレスやアレルギーなどさまざまなことが関わって発症していると言われる喘息。

一般的に、非衛生的な環境や大家族で育った人のほうが、喘息の有病率は低いと言われています。

幼児期にたくさんの微生物に接触する機会が多かった人のほうが、喘息やアレルギー疾患になりにくいとも考えられていますよね。

腸内細菌と免疫力は切っても切り離せないほど関連が深いものですが、今回は喘息と腸内細菌の関係について、さまざまな研究論文や有識者の意見を参考にまとめてみました。

喘息とは?

喘息は、発作が起きるときが注目されがちですが、もともと気道が炎症を起こしている病気です。

気道とは、鼻から肺までの空気の通り道のことを指します。

喘息の方は、この気道の粘膜が刺激に弱く、常に炎症があり、むくみがちの状態になっていることが根本的な原因です。

そして、ほこりや汚れ、特定の匂いや物質、暑さ寒さ、ストレスなどの誘発物質によって、気道がさらにせまくなり、発作が起こります。

発作が起こると、咳や痰がでたり、息苦しさを感じたり、喘鳴(ぜんめい)と呼ばれる「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という独特な音がでることもあり、症状は人それぞれです。

喘息の患者さんは増えている

どうやら日本では喘息の方は増えているようで、平成16年度厚生労働省国民生活基礎調査の「・小児喘息の年齢階級別の通院者率の経年変化(平成16年)」によると、なんと子どもは6倍、大人は3倍に増えているそうです。

ひー。

やはりかー。

喘息患者の増加要因については、家屋構造の変化によるアレルゲンの増加や排気ガスなどの大気汚染はもちろん指摘されますが、ちょっと困ったのが清潔すぎる環境も問題の一つだと考えられていること。

いつも思うのだけど、やっぱり菌とは共存していかなければならないのよね。

清潔すぎる環境が私たちの免疫力の低下と大きく関係しており、喘息も例外ではないようです。

そう考えると、腸内細菌や腸内環境とも無関係ではなさそうですね。

喘息の原因

喘息はもともと気道が狭くなったりむくんでいる状態なので、ほこりや臭い、暑さ寒さやストレスなどの誘引物質が直接の原因ではありません。

そして、なぜもともと気道が炎症を起こしてしまうのかは、まだあまりわかっていないところです。

しかし、近年、喘息を発症する人の腸内細菌の組成に特徴があることがわかってきています。

特定の腸内細菌が少ないと喘息になりやすい?

アメリカのコロンビア大学が2015年に発表した研究によると、腸内細菌の組成と喘息に何かしらの関係がありそうなんです。

・生後3か月以下の子供の腸内細菌の組成を調べて、その後の健康状態について追跡調査を行った。

・ある特定の4種類の腸内細菌が少ない子供は、のちに喘息を発症する可能性が高いことがわかった。

・特定4種類の腸内細菌を喘息症状を持つマウスに移植したところ、気道の炎症が緩和した。

参照:Early infancy microbial and metabolic alterations affect risk of childhood asthma.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26424567

すごくないですか?!

人間も同じ結果が出るかはわかりませんが、近く腸内細菌移植で喘息が治る時代が来るかもしれません。

特定の4種の腸内細菌は以下だそうです。

Lachnospira ラクノスピラ属
Veillonella ベイロネラ属
Faecalibacterium フィーカリバクテリウム属
Rothia ロシア属

フィーカリバクテリウム属は腸内環境のバランスを整える細菌として結構有名な菌です。

酪酸を生産することで、腸内環境のPH値を安定させるだけでなく、免疫細胞を強化するなんてことも言われるので、なんらかの関係がありそうですね。

ビタミンDを摂取すると喘息の子供が生まれにくい?

腸内細菌と喘息に関連があるのであれば、赤ちゃんがおなかの中にいる妊娠中に何かできないものでしょうか?

生まれてから数年までの乳児期にどんな腸内細菌叢を形成できるかによって、免疫系がどれだけ成熟するか大きく変わってくることが知られています。

子どもの喘息に関しても、何か方法はないだろうかとたくさんの研究が行われています。

2016年に発表された研究に、生後3か月~6か月の乳児の便を採取して、腸内細菌叢を明確にし、その後の病気の発症と腸内細菌叢にどんな関連があるか調べたものがあります。

残念ながら、統計学的にすごく優位な条件は見つからなかったそうなのですが、喘息と少し関係がありそうな要因として、ビタミンDが挙げられています。

・生後3か月~6か月の乳児の便を採取
・人種、分娩の様式(自然分娩か帝王切開か)、授乳の有無、ビタミンD濃度等を調べたところ、ビタミンD濃度と喘息発症率にはやや関連があった。

参考:Journal of Allergy and Clinical Immunology
Volume 139, Issue 2, February 2017, Pages 482-491.e14
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091674916311344

エビデンスとしては、すごく信頼できるものではないけれど、ビタミンDと腸内細菌叢の関連は昔から注目されています。

ビタミンDと腸内細菌

ビタミンDは、鮭やまぐろ、さんまなどの魚介やきくらげ、キノコ類などに多く含まれるビタミンです。

ビタミンDの摂取量が減少すると、腸内細菌のバランスが変化するといった内容の研究結果も発表されていたり、ビタミンDは免疫系に関するリンパ球などを活性する働きがあることも注目されています。

参考:Oral supplementation with probiotic L. reuteri NCIMB 30242 increases mean circulating 25-hydroxyvitamin D: a post hoc analysis of a randomized controlled trial.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23609838

喘息のリスクを減少させるには?

一種の免疫異常である喘息は、やっぱり腸内細菌や腸内環境ととても深いかかわりがありそうです。

野菜や果物をたくさん摂取することが喘息を緩和するというメタ分析も発表されています。

食物中のフラボノイド摂取量の増加(オレンジ、リンゴ、グレープフルーツ、タマネギ、白キャベツ、果実、ジュースの摂取量で測定)が喘息の発生率の低下と関連していることを発見しました。

参考:
Effects of Fruit and Vegetable Consumption on Risk of Asthma, Wheezing and Immune Responses: A Systematic Review and Meta-Analysis
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5409680/

やっぱり喘息と腸内細菌は何かしらの関係がありそうです。

まとめ

喘息は、発作時だけでなく常に気道に炎症がある免疫異常の一つで、腸内細菌と少なからずかかわりがありそうな気がしています。

まだ確定的なエビデンスがあるとは言えませんが、野菜や果物をなるべく多くの種類をバランスよくとって、ビタミンDも意識した規則正しい生活をすることが、喘息の緩和につながるかもしれません。

引き続き様子を見ていきたいですね。

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長谷川ろみ

本サイト「腸内革命」の編集長。元おデブの腸活研究家。小学生にして重度の便秘+肥満体でしたが、「腸活」により数十キロのダイエットに成功しました!現在も自分のカラダで人体実験中!

「自分の周りの人の腸内環境をアップデートして、元気でポジティブな仲間を作る」ことを目標に、腸活の情報発信やしくみづくりに挑戦しています♪

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