腸活するなら入浴法が大事な理由。質の良い睡眠を作る入浴タイミングと温度は?

寒くなる冬。日々の習慣の中で、特に注意が必要なのがお風呂の時間です。

体を物理的にあたためるのはもちろん、質の良い睡眠を作る手助けをしてくれます。腸内環境をリセットするためにも、入浴の時間はとても大事。

入浴法次第で、寝ている間の腸内細菌の活動が変わります。特に便秘や下痢などになりやすい方は、お風呂時間を見直すことで腸が変わる可能性もありますよ。

今回は、テキサス大学などが睡眠に関する5000件以上の研究結果を元に行ったメタ分析を紹介しながら、質の良い睡眠を作り、腸を活性化させるための入浴法を整理してみました。

※この記事は長谷川ろみのStand.fm「聴くだけ腸活ラジオ」内での話題を元に原稿にしています。
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腸活するなら入浴法が大事な理由

なぜ腸活中のお風呂が大事なのか?まずは、ここから整理してみましょう。

そもそも「腸活」は、腸と腸内細菌が持つ力を最適化し、ヒトの健康や美容にプラスになる活動のことを指します。

腸活
=腸と腸内細菌が持つ力を最適化し、ヒトの健康や美容にプラスになる活動のこと

腸と腸内細菌が持つ力を最適化するためには、腸内細菌が喜ぶ腸内環境をつくることが大事です。腸内細菌ファーストで考えるコツは、「腸内細菌はペットだと思い込むこと」です。なぜなら、ペットだと考えると、どんなに忙しくても無視できなくなるからです。

ペットの健康を保つためには、食事や運動(散歩)、ストレス管理などはもちろん、部屋の温度や清潔な空気など、環境がとても大事ですよね。腸内細菌にとっての環境と入浴はとても深く関係しています。

腸内細菌は夜行性

意外に思うかもしれませんが、腸内細菌は夜行性です。

わたしたち、ヒトが活動している昼間は休んでいて、寝ている夜に積極的に活動します。(もちろん菌によって活動時間は違いますが、夜行性の腸内細菌が多いと言われています)

これは、ヒトの体のしくみ、特に自律神経にも関係があります。ヒトは昼間に活動している時は、交感神経が優位に働き、夜寝ている時は副交感神経に優位に働きます。

交感神経
=アクセルの働き
=血管が収縮し、血圧が高くなり、気持ちもアクティブになる
=腸がゆるむ
副交感神経
=ブレーキの働き
=血管がゆるみ、血圧が低くなり、気持ちがおだやかになる
=腸が活発に働き、消化活動が行われる

腸は自律神経と逆に働きます。交感神経が優位な時は活動がゆるみ、副交感神経が優位になると消化活動がはじまります。腸内細菌が栄養(ビタミンなど)やホルモンの材料を作るために必死に活動する時間は、副交感神経が優位になっている夜の間です。

腸が整うために質の良い睡眠が必要

もし、交感神経と副交感神経のバランスが悪く、自律神経が整っていなかったら、腸も全力で消化活動をはじめることができません。

今、アクセルが踏まれているのか、ブレーキが踏まれているのかよくわからないからです。

自律神経が安定して、毎日同じ時間に同じリズムを刻んでいれば、腸は迷いなく消化活動をはじめることができ、また腸内細菌も迷いなくビタミンやホルモンの材料を作ってくれます。

睡眠の質をあげることが腸活にとって大事な理由は、腸と腸内細菌の活動時間をきちんと作れるかどうかが睡眠の質にかかっているからです。

そして、その睡眠の質をあげるために注意したいのが入浴の時間なのです。

腸内環境によい入浴法のポイント

腸によいお風呂の入り方のポイントは、「タイミング」と「温度」の2つです。

1:入浴するタイミング
2:入浴する湯船の温度

今回はテキサス大学などの研究チームが睡眠に関する5000件以上の研究結果を元に行ったメタ分析を紹介しながら、質の良い睡眠を作るための入浴法を整理してみましょう。

入浴するタイミングの計算方法

入浴するタイミングは、お風呂に入っている時間と寝る時間によって異なります。

今回はお風呂に30分入り、深夜12時に寝る場合を例に考えてみましょう。おすすめの入浴タイミングは、寝る前1~2時間前にお風呂から出られる時間を狙って計算します。

例:お風呂時間30分、24時に寝る場合

おすすめの入浴タイミング:22時30分

22時30分:お風呂に入る
23時00分:お風呂から出る

寝る前の待機時間:1時間

24時00分:布団に入る

この場合は、22時30分にお風呂に入るのがおすすめです。また、お風呂に1時間入り、23時に寝る場合は、おすすめの入浴タイミングは21時00分です。

例:お風呂時間1時間、23時に寝る場合

おすすめの入浴タイミング:21時00分

21時00分:お風呂に入る
22時00分:お風呂から出る

寝る前の待機時間:1時間

23時00分:布団に入る

入浴するタイミングとメカニズム

例えば帰宅してすぐにお風呂に入って、それから夕飯を食べてダラダラ時間を過ごしていると、睡眠の質が高まるタイミングで寝ることはできません。逆に深夜にお風呂に入って、出た瞬間に寝てしまうのも同じです。

大事なのは、一度体をあたためること。そして、体が冷えていくのに合わせて眠りにつくこと。この体が冷えていくタイミングを逃さずに寝ることが重要です。

ヒトの体は常に元に戻ろうとする機能「恒常性維持機能」が備わっています。

入浴すると、ぽかぽかに体が温まります。すると、温まった体を冷やそうとして、熱を放出します。具体的には熱を逃がそうとして、指先や足先などの末端に血液を流そうとします。

すると、「深部体温」と言われる体の内部の体温が下がって行きます。

深部体温
=体の内部の体温

この下がっていくタイミングを逃さないように眠りにつくと、質の良い睡眠がとれます。深部体温が下がりきってしまうと、眠りに付きにくくなります。

入浴する湯船の最適な温度は?

テキサス大学などの研究チームのメタ分析によると、温度は40~43度がベストです。

これは、体をあたためて、その後末端まで血液を流し、深部体温を下げることができる最低温度です。お風呂のお湯の温度としては、通常よりも若干高めかもしれません。

シャワーだけだと深部体温まで影響を与えるのは難しいため、少しでもいいから湯船に浸かり、腸まであたたかさを届けましょう。それをすることで、寝ている間に自動的に腸内細菌が働いて、ビタミンやホルモンの材料を作り、消化を手伝ってくれます。

参考にしてみてね。

ばいばいきん。

参考:研究結果&論文等

Before-bedtime passive body heating by warm shower or bath to improve sleep: A systematic review and meta-analysis
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1087079218301552

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