
デブ菌、ヤセ菌、長寿菌・・・いろいろな菌が注目されていますが、もちろんこれは学術的な菌名ではないハズ。
長寿菌とは、具体的にどの菌を指すのか?
結構曖昧ではないですか?笑
今回は、一般的に長寿菌と呼ばれる菌がどんな菌を指していて、その菌はどんな働きをしているのか、そのあたりをじっくりチェックしてみましょう。
長寿菌とは?
日本は今、世界が認める長寿国の1つです。厚生労働省が2016年に発表した平均寿命は、男性80.98歳、女性87.14歳と、過去最高となりました。
とはいえ、健康寿命と呼ばれる、「健康的な状態で日常生活を送ることができる年齢」はそんなに長くはない=寝たきり長寿が多いと言われています。
そんな中、日本国内の健康寿命がとても高い地域というのは少なからず存在していることがわかっています。
その高齢者たちの腸内細菌を解析してみると、長寿菌とあだ名をつけたくなるほど、よく存在する菌がいるんですって。その研究をされているのが特定国立研究開発法人・理化学研究所特別招聘研究員農学博士の辨野義己先生です。
今回は、メディアなどでも取り上げられていた「長寿菌」とはなんなのか?辨野義己先生の見解を含めて、明確化していきたいと思います。
長寿菌の正体は?
フジテレビ「その原因、Xにあり!」で辨野義己先生がおっしゃるには、長寿の人は一般的に「大便菌」と「ビフィズス菌」が多いことがわかったとのこと。
「大便菌」は、腸の粘膜を修復して免疫力を高めてくれる。「ビフィズス菌」は、食べ物の消化など腸の動きを活発にしてくれる。
参考:http://www.fujitv.co.jp/sono_x_niari/backnumber170512.html
「長寿菌」というのは、辨野先生がつけたわかりやすいあだ名みたいなものです。
本当の「長寿菌」の正体は、なんと「大便菌」と「ビフィズス菌」。
ビフィズス菌は、赤ちゃんの時からお腹に住んでいる、言ってみれば私たちと一番付き合いが長い善玉菌の一種です。ヨーグルトなどに含まれていることもあるので、一度くらいは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
ビフィズス菌は一般的には老化ともに減っていきますが、健康長寿の高齢者の方々の腸内には、若い方と同様にたくさん住んでいることがわかっています。
この二つの菌の特徴は、酪酸産生菌(=栄養素を分解して酪酸を作ることができる菌)であることなんですって。
実はこれが、すごく大きな健康長寿の秘けつ、そして長寿菌と言われる所以なのです。
酪酸が増えると私たちの腸はどうなる?
長寿菌が作ることができる「酪酸」とは一体なんなのでしょうか?
酪酸は「短鎖脂肪酸」に分類される酸の1つ。
酢酸、プロピオン酸、酪酸などのことを「短鎖脂肪酸」と呼びます。
=短鎖脂肪酸が増える
この「短鎖脂肪酸」が私たちの腸にとって、ものすごくよい働きをしてくれるのです。
=「大便菌」と「ビフィズス菌」
=酪酸産生菌(酪酸を作れる菌)
=短鎖脂肪酸が作れる菌
と考えてよさそうですね!
短鎖脂肪酸が作れる菌と言えば、一般的にヤセ菌と言われているバクテロイデスたちも短鎖脂肪酸を作ってくれるんですよ。
あれ?!長寿菌とヤセ菌って、結構近いかも!笑
短鎖脂肪酸が増えると私たちの腸はどうなる?
ヤクルト中央研究所に短鎖脂肪酸の具体的な働きが掲載されていました。
参考:https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_3163.php
短鎖脂肪酸は、腸内環境を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えたり、腸のぜん動運動を促進して便秘を予防したり、腸内環境全体がよくなるので、もちろん免疫力のUPにも一役かっています。
長寿菌、すごいですね!
免疫力UPから便秘予防、ダイエットにももしかしたらひと役買ってくれているかもしれません。
長寿菌とは?まとめ
メディアなどでは「長寿菌」とひとくくりにされてしまうことも多いですが、その正体は、「大便菌」と「ビフィズス菌」であることがわかりました!
そして、「大便菌」と「ビフィズス菌」は、その両方が短鎖脂肪酸を作ることができ、私たちの腸内環境を整えて免疫力を高めたり、痩せやすくしたり、便秘予防をしてくれていることがわかりました。
この陰ながら行われている「大便菌」と「ビフィズス菌」の努力が、私たちを健康長寿へと導いてくれているんですね!
長寿菌に感謝しつつ、これからも長寿菌を増やすために、食物繊維をたくさん摂りたいと思います。この長寿菌の増やし方については、また次回まとめてみます♪
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