
最近、歯周病が脳梗塞や糖尿病、そしてアルツハイマーなどの病気を招く可能性が指摘され、「口内フローラの管理」や「歯周病予防」に注目が集まっています。
つい先日、東京で行われた「2017年 歯の健康シンポジウム」でも東京医科歯科大学で歯周病学の教授を務める日本歯周病学会前理事長の歯科医師・和泉雄一先生が登壇し、歯周病の怖さについてレクチャーが行われました。
今回は、病気などを招いてしまい手遅れになる前に、歯周病のセルフチェック法や治し方などについてまとめてみました!
歯周病とは?
シンプルに言うと・・・
のことです。
口の中には、たくさんの菌が生息しています。
細菌がたくさんいる腸内フローラと同じように、「口内フローラ」と呼ばれたりもしますね。
そんな菌がたくさんいる口内には、食事の時に噛み砕かれた食べ物のカスもいっぱい。
歯磨きをするのはもちろんですが、ちゃんとしていたとしても、磨き残しなどによってプラーク(歯垢)が発生します。
そのプラーク(歯垢)を気が付かずに放置しておくと、歯と歯茎の隙間にプラークや歯石がたまり、その中に含まれる「歯周病菌」によって、歯肉がどんどんはがされて、最終的に歯が抜けてしまう・・・この病気がいわゆる「歯周病」です。
歯周病が怖い理由
歯周病になると、どんなことが起こるのでしょうか?
とかるーいテンションでそんなことをおっしゃる方もいますが、歯周病は結構本当に怖い病気です。
一度進行すると、後戻りできません。それに、最近は大きな病気や生活習慣病とのかかわりも指摘されています。
さかい歯科クリニックさんのホームページによると、心臓病や肺炎、糖尿病や早産との関連性が注目されています。
歯周病菌によって炎症が起こり、血栓ができることで心筋梗塞や狭心症が引き起こされます。また、心臓に菌が入り込むことで心内膜が炎症を起こし、細菌性心内膜炎を発症させることもあります。
▼肺炎
歯周病菌が肺に入り込んで感染すると肺炎を引き起こすことがあります。
▼糖尿病
糖尿病の方が歯周病にかかると、糖尿病の症状が悪化する危険があります。また、歯周病が糖尿病を引き起こすこともあります。
▼早産
歯周病菌が引き起こした炎症が子宮に影響し、早産を引き起こすことがあります。歯周病を患っていると、早産や未熟児の出産確率が約7倍になってしまいます。
参考:http://www.sakai-dc.com/?page_id=3948
歯周病は、体中に歯周病菌がまわっていろいろないたずらをする可能性がある怖い病気なのです。
歯科医師・和泉雄一先生によると、初期症状も含めれば日本人の約7割に歯周病だといいますから、本当に注意しなくてはいけません。
歯周病のセルフチェックをしよう!
歯周病は、基本的には自覚症状がありません。だから定期的に歯医者さんにいってチェックしてもらうのはとても大事なことです。自覚症状が出てからでは、手遅れになる可能性が高いのです。
一般的によく言われている歯周病の症状はコチラです。まずはセルフチェックをしてみて、気になる方は、すぐに歯医者さんで見てもらうことをおすすめします。
歯周病セルフチェック項目
□歯が浮くような気がする
□歯肉が時々赤く腫れる
□歯磨きをすると出血する
□最近定期検診を受けていない
□歯石が気になる
□口の中がネバネバする
□歯と歯の間に食べ物がはさまる
□歯肉を押すと血や膿がでる
□口臭が気になる
□歯が長くなったように見える
□歯がグラグラする
□歯並びが悪くなったような気がする
参考:https://dime.jp/genre/454740/?first=1
歯周病の治し方
歯周病の原因は、歯周病菌がいっぱいのプラークにあります。
歯周病の治し方はとてもシンプルで、「プラークをつけたままにしない」ということが、重要!
もっと言うと、「プラークをつけたままにしないような歯磨きを毎日すること」が重要なんです。Dentalhackerさんのホームページには、こんな耳が痛くなるお話が・・・。
プラークが取れていないなら、歯を磨く意味はないんです。“歯を磨いているフリ”でしかない。
でも逆に言えば、歯磨きのやり方さえ覚えれば、予防出来るのが歯周病でもあるってことですから、悲観的になる必要はありません。
参考:https://maeoka.net/real-periodontal-therapy/
私も定期的に歯医者さんに診てもらっていますが、本当に歯磨きってムズカシイですよね!w
特に私は奥歯を磨くのがすごくニガテ・・・顎の骨をずらさないと奥に届かないので、ちゃんと顎の骨をずらして磨くように、いつも指摘されます。やってるつもりなんだけど、届いてないんだよね・・・。
前の方の歯磨きは上手だといわれるのだけど・・・泣
歯周病は歯医者さん任せでは治らない理由
歯周病は歯医者さん任せでは治りません。薬を飲んだってだめ。
その理由は、毎日の歯磨きが何よりも大事だから。
本当に磨き方をマスターしないことには絶対に治らないそうです。
逆に言えば、自分の頑張りで良化させることは難しくないとおっしゃる先生もいます。
参考:https://www.apple-dental.jp/justbefore/justbefore51.html
日本臨床歯周病学会のホームページによると、歯周病は予防でき治療も可能であると言われています。
この15年の間に、歯周治療は急速な進歩を遂げました。 以前は「不治の病」とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を阻止することが可能となり、健康をとりもどすことができるのです。まず、歯周病の原因は歯垢ですから、それをためない、増やさないことが基本です。
参考:http://www.jacp.net/perio/about/
気になる方は、ぜひ歯医者さんに相談してみてくださいね。
歯周病のセルフチェック法と治し方まとめ
歯周病は、歯が抜けてしまうだけでなく、糖尿病や心臓病を悪化させる可能性があることも指摘されている、全身に広がる治しにくい病気です。
口の中だけだと侮っていると、体中に影響を及ぼしかねません。
昔は一度なってしまったら治らないという方も多かった病気ですが、最近は予防もできれば、治すこともできる(あまりにひどくなってしまってはダメだけど)という歯医者さんもいます。
いちばん大事な予防法は、毎日の歯磨き習慣です。
ちゃんと磨いているつもりでもプラークを意識した歯磨きができてるとは限りません。日本人の場合は7~8割は歯周病だと言いますから、ほとんどの人が正しい歯磨きができていないのです。
正しい歯磨きをマスターし、定期検診を怠らないことで、健康的なカラダ作りに通ずる健康的な口内フローラ、歯周病菌の少ない口内フローラをめざしましょう♪
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