肌荒れ注意!美肌菌のエサが作られなくなる理由【腸活論文紹介】

夏になると、肌が不安定になるなーと思います。

汗でかゆくなったり、クーラーや日焼けで乾燥したり、冬よりもトラブルが増えちゃう。特に今年は、自粛生活でおうちからでる時間が短いせいか、ちょっとお肌が敏感になっているような…みなさまはいかがですか?

肌トラブルを防ぐために大事なのは、美肌菌たちを安定させること。

自粛生活によるストレスや緊張、不安などによってもお肌にいる菌のバランスは変化してしまうと言われているので、今年は多少はしょうがないのかなぁと思っているところ。今回は、腸活から少しはなれて、肌活のおはなしをしてみたいと思います。

※この記事は長谷川ろみのStand.fm「聴くだけ腸活ラジオ」内での話題を元に原稿にしています。
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美肌づくりの基本

わたしたちヒトの肌には、たくさんの菌が住んでいます。

腸の細菌叢のことを「」と言うように、皮膚の細菌叢のことを「スキンフローラ」と言います。

腸の細菌叢=
皮膚の細菌叢=スキンフローラ

スキンフローラを構成する菌のうち、「美肌菌」として有名なのが「表皮ブドウ球菌」です。

表皮ブドウ球菌は、私たちの皮脂をエサにして、皮膚の乾燥を防ぐグリセリンを作ってくれたり、脂肪酸を作ってくれます。

表皮ブドウ球菌 
=皮脂をエサにしてグリセリンや脂肪酸を作る

この脂肪酸のおかげで、皮膚が弱酸性になります。そして、抗菌ペプチドが作られます。

抗菌ペプチドはアミノ酸がたくさん連なった、菌の増殖を抑制する成分で、このおかげで肌荒れやアトピーの原因になる、「黄色ブドウ球菌」などの困った菌の増殖を防いでくれます。

黄色ブドウ球菌
=皮膚がアルカリ性に傾くと増殖して皮膚炎やアトピーを起こすことがある

一般的に良い菌の「表皮ブドウ球菌」とちょっと困った「黄色ブドウ球菌」のバランスが重要で、「黄色ブドウ球菌」を増やし過ぎないようにすることが、美肌の基本です。

肌トラブルはなぜおこるのか?

普通の肌とアトピー性皮膚炎の方の肌には、わかりやすい違いがあります。

その大きな違いは、黄色ブドウ球菌が多いこと。

2017年に日本ロレアルが発表したデータ(※1)でも、アトピー性皮膚炎の方と一般の方のスキンフローラのバランスを比較した時に、一番大きな違いは黄色ブドウ球菌が多いことだと発表しています。

黄色ブドウ球菌を増やしすぎないためにすべきことは、肌をアルカリ性にしないこと、そしてそのためには表皮ブドウ球菌などの美肌菌を一定数保たないといけないわけです。

実は、最初から全部つながっているんですよね。

肌の皮脂バランスがよい

皮脂をエサにする表皮ブドウ球菌が安定して存在する

表皮ブドウ球菌の発酵により肌が弱酸性に保たれる

抗菌ペプチドのおかげで、黄色ブドウ球菌が増えすぎない

美肌が保たれる

ヒトの体は本当によくできていて、自然に任せておけば、菌たちがうまくバランスをとってやっておいてくれます。

なんらかの原因で体のバランスがおかしくなり、エサである皮脂がでにくくなると、美肌菌の一種、表皮ブドウ球菌が減ってしまい、抗菌ペプチドが作られません。そうなると、肌の調子を乱す菌が増えて、肌の自動調節がうまくいかなくなってしまいます。

皮脂が正常に作られない主な理由はこちらです。

・肌を構いすぎる(洗いすぎ、塗り過ぎなど)
・不規則な生活習慣(睡眠・・食事)

肌が弱い人は、ダイエットしすぎで肌に栄養がなかったり、睡眠不足や運動不足のせいで自律神経がおかしくて皮脂が出にくいことが考えられます。また、ストレスも肌にとっては大きな問題。肌を過保護に構いすぎな人も逆効果です。

もう、すべての日常生活の総合的な結果が、肌に出てしまうと言っても過言ではありません。

なかでも私がいちばんコワイとおもうのはストレスなんだよね…不安や落ち込み、怒りや混乱などの感情は、スキンフローラを変化させてしまうっていう研究結果も多いんです。

ストレスが肌に与える影響

横浜市立大学などの研究チームが行った皮膚の状態と心理テストによる心の状態の関連を調べた研究(※2)によると、ストレスが肌に与える影響はかなり大きいことがわかっています。

皮膚の確認項目
・皮膚の水分量
・皮膚のPH値
・皮膚の常在細菌数

心理テストによる確認項目
・緊張不安
・抑うつ落ち込み
・怒り敵意
・活気
・疲労
・混乱

わかったこと
・皮膚の水分量は「緊張と不安」「抑うつと落ち込み」「怒りと敵意」「混乱」の得点が高いほど少なかった。
・体調や疲労、ストレスの項目と皮膚のかゆみは高い相関性が確認できた。
・アトピー性皮膚炎の患者はそれ以外の人と比べて抑うつ傾向、緊張傾向が高かった。
・抑うつ落ち込み傾向が高いとアルカリ性に傾きやすく、黄色ブドウ球菌を含む総好気性菌数が多くなった。

この結果をみると、ストレスや落ち込みが表皮ブドウ球菌を減らして、それが結果的に皮膚をアルカリ性にしてしまって、黄色ブドウ球菌を増やしてしまって、アトピーをひどくさせちゃっていることがわかります。

肌のために、ストレス管理は大事です。

参考にしてみてね。

ばいばいきん。

参考:紹介論文&研究結果など

※1 Clinical efficacy of emollients in atopic dermatitis patients ? relationship with the skin microbiota modification
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5238811/

※2アトピー性皮膚炎患者にお ける心身の状態と皮膚症状の関連性について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/49/6/49_KJ00001634337/_pdf

※この内容は、診断・治療または医療アドバイスを提供しているわけではありません。あくまで情報提供のみを目的としています。
※診断や治療に関する医療については、医師または医療専門家に相談してください。この内容は医療専門家からのアドバイスに代わるものでもありません。

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長谷川ろみ

本サイトの編集長|元おデブの腸活研究家|腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中|イライラおデブ→海外逃亡→腸覚醒→元楽天→腸活ドリル準備中|健康経営アドバイザー|発酵ライフ推進協会本校オンライン校長|著:発酵菌早わかりマニュアル|
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