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長谷川ろみ
編集長:長谷川ろみ麹のちから推進委員会代表。元おデブの腸活研究家。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。詳細はこちら>

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16時間断食ダイエットをしても痩せない5つの理由。食べていいもの・悪いものを総チェック!

「食べたいけど、痩せたいー。」

これはダイエットしたことがある方なら一度は願ったことがある夢のひとつ。そんな夢のような状態をかんたんに作ることができる、科学的なダイエット法として注目されているのが今回のテーマ、「16時間断食ダイエット」です。

胃や腸になにも入っていない「空腹時間」を意識的に作ることで、内臓を休め、痩せやすい体を作ります。

旧来型の断食やファスティングをしたことがある方は、そんな辛い体験をするぐらいなら太っていたほうがいい!と思う方もいるかもしれません。

しかし、そこは心配無用!

今回の16時間断食ダイエットは、正しいやり方とコツをきちんとつかめば、食べたいという食欲をおさえる必要がないのです。今回は、16時間断食ダイエットの正しいやり方とコツ、そして痩せない場合の理由について整理してみましょう。

※この記事は長谷川ろみのStand.fm「聴くだけ腸活ラジオ」内での話題を元に原稿にしています。
音声で聞きたい方はコチラ>

目次

16時間断食ダイエットとは?

16時間断食ダイエットとは、1日16時間食べない時間を作るダイエット法です。

16時間断食ダイエット
=1日16時間食べない時間を作るダイエット法
=別名:8時間ダイエット、間欠的ファスティング、断続的断食など

1日24時間のうち8時間の間であれば、好きなものを好きなだけ食べることができます。そのため、8時間ダイエットと呼ぶこともあります。この16時間断食ダイエットは、苦労なく痩せるためには極めて効果的な科学的な方法として、ダイエットをしたい方、健康をキープしたい方、そして腸内環境が気になる方の間で注目されています。

16時間断食ダイエットのメカニズム

「1日24時間のうち8時間の間であれば、好きなものを好きなだけ食べることができるのに、なぜ痩せるのか?」

カロリー計算を大切にしているダイエット法になじみがある方は、疑問に思うかもしれません。

しかし、16時間断食ダイエットは、ヒトの体のしくみに合った合理的なダイエット法です。本質的には、「ダイエット」というよりは、「体質改善」に近いもので、慢性的な病気や不調の予防、若さの維持などにも効果があると言われています。

秘密は「オートファジー」というヒトの体に備わっているしくみです。

オートファジーとは?

オートファジーとは、古くなった細胞を生まれ変わらせるリサイクル機能のことを言います。ヒトはもちろん、酵母や植物、動物など多くの生物に、生まれたときから備わっている基本的な生物のしくみのひとつです。

オートファジー
=酵母や植物、動物など多くの生物が持っている、古くなった細胞を生まれ変わらせるリサイクル機能のこと

具体的には、細胞の中に貯まったゴミを排除したり、整理したりして、生きていくために必要なたんぱく質に作りかえます。

細胞の中のゴミの例
変形してしまった古いたんぱく質
機能的に不良なミトコンドリア
体の外から侵入してきた病原菌など

このしくみについては、古くから世界中で研究が行われてきましたが、大々的に取り上げられる機会は多くありませんでした。しかし、2016年に東京工業大学栄誉教授の大隅良典教授が「オートファジーのメカニズムの発見」というテーマでノーベル医学・生理学賞を受賞したことで、一気に注目されました。

オートファジーがはじまると、膜で囲まれた袋「オートファゴソーム」と「分解酵素」が協力して、ゴミを分解していきます。キッチンにある、シンクの排水口に設置する生ゴミ処理機「ディスポーザー」のようにどんどんゴミを分解していきます。間違って分解しなくていいものを入れてしまったらと心配になりますが、これがかなり高度で間違うことはあまりないそうです。

しかし、現代人はこの高機能なゴミ処理機能「オートファジー」をあまり稼働できていません。なぜなら「オートファジー」は、空腹の時にはじめて稼働開始するからです。

オートファジーの稼働条件

「オートファジー」は、空腹になると自動でスイッチが入ります。逆に言えば、空腹を感じないといつまでもスイッチが入ることはありません。

現代は、飽食の時代。空腹時間は意識して作らないと作れません。

せっかくついている「オートファジー」というリサイクル機能が、ちゃんと使えていない人が多いことが予想できます。古代の狩猟・採集を基本とする時代、その後、稲作の技術が伝わってはじまった農業の時代もわたしたちは毎日食料にありつけるかわからない生活をしていました。

いってみれば、常に空腹との戦いです。

しかし、今はどうでしょう?

お買い物に行けば、いつでも食料が手に入ります。輸送や保存の技術も発達し、季節の違いや地域の違いもほとんどなく、食べたいものが食べたい時に食べられてしまう。冷蔵庫に保管しておけば、いつでも自由に食べることができる。

「オートファジー」というリサイクル機能を使うタイミングがないのです。

この「オートファジー」を使うタイミングを意識して作ることで、健康や美容に役立てようとしたのが、「16時間断食ダイエット」です。

16時間断食ダイエットのやり方

16時間断食ダイエットは、1日24時間のうち8時間だけ食べものを食べて、残りの16時間はなにも食べないという食事コントロール法です。

ちょっと前までは、断食と言えば、1か月、1週間、少なくとも数日はなにも食べない方法があたりまえでした。しかし、これはある程度の覚悟がないとできません。

リスクも伴うので、前後に予定も建てられないし、プロの方の指導も必要です。食べられないことによるストレスも意外とキケンで、体に思わぬ悪影響がある可能性もあります。

一方で「16時間断食ダイエット」は、数時間のみ。ちょっと習慣を変えるだけなので、通常の断食よりも気軽に挑戦できます。ここで具体的な「16時間断食ダイエット」のやり方として2つのパターンをご紹介しましょう。

やり方① 朝食抜きパターン

一つ目のパターンは、朝食を抜く方法です。

12時ごろ:昼食を食べる

18時ごろ:夕食を食べる

翌12時ごろ:昼食を食べる

翌18時ごろ:夕食を食べる

繰り返し

朝食はもともと食べる習慣がなく、食べなくても不都合を感じない方や、腸の動きが弱く、消化力が低い方におすすめの方法です。

ヒトの体は午前4時から12時まで老廃物を排泄する「排泄」の時間ですが、消化力が低く、排泄の時間である朝に食事をすると、12時までずっと消化を続けてしまい、排泄しずらくなることがあります。

やり方② 夕食抜きパターン

二つ目のパターンは、夕食を抜く方法です。

9時前:朝食を食べる

17時前:昼食を食べる

翌9時前:朝食を食べる

翌17時ごろ:昼食を食べる

繰り返し

朝食を食べないとやる気出ず、頭が働かない方や、腸の動きの弱さなどを感じたことがない、消化力が通常以上ある方におすすめの方法です。




16時間断食ダイエットのコツ

16時間断食ダイエットは、時間管理のみできれば実践可能なシンプルなダイエット法ですが、続けるために組み入れてほしいいくつかのコツがあります。

コツ① まずは12時間からやる

「オートファジー」というリサイクル機能をカンペキに使おうとするなら、16時間は空腹時間を作りたいところです。しかし最初からムリをする必要はありません。

自分の体質に合わないこともあるので、ムリがないところから挑戦し、自分の体質や生活リズムに合うかどうか確認しながら行うのが大事なポイント。

空腹時間が12時間ぐらいになると、ヒトの体に蓄積された脂肪がエネルギーとして使われはじめ、ケトン体という物質が作られます。

ケトン体
=脂肪が分解されてエネルギー源として利用されるときにできる中間代謝産物
=正式名称は、アセト酢酸・βーヒドロキシ酪酸・アセトン

まずは、体に蓄積された脂肪を使う段階、約12時間を目安に空腹時間を作るところからはじめてみましょう。

コツ② まずは週末だけやる

16時間断食ダイエットで体がどんな状態になるかわからず不安な時は、予定がなくてゆっくりできる週末からはじめてみましょう。

仕事や家事に忙しい日に空腹時間を作ってしまうと、頭が働かず、普段の生活リズムを壊してしまう可能性もあります。心配な方は、お休みの日からゆっくり空腹に慣れていき、効果を実感してからほかの日も空腹時間を作ることを考えてみましょう。

コツ③ どうしてもガマンできなくなったらナッツを食べる

16時間断食ダイエット中、どうしてもなにかを食べないと気がすまない時は、ナッツを食べましょう。

ガマンを続けて、暴飲暴食をしてしまうよりは、腸内環境にもよい不飽和脂肪酸やミネラル、ビタミンが多いおやつを食べることをおすすめします。消化力が特に弱い方は、ナッツのぬか漬けにするのもおすすめします。発酵の力で分解しやすくなるので、そのまま食べるよりは消化時間が短くなります。

16時間断食ダイエットをしても痩せない理由

16時間断食ダイエットは効果を体感している方が多い人気のダイエット法ですが、痩せないとか、逆に太ってしまったという人がいます。

理由① 朝食抜きが合わない

もともと朝食を食べる習慣があり、良い食習慣のリズムができているにも関わらず、16時間断食ダイエットのために朝食を止めてしまうケースがあるようです。

朝食を抜いたことで、体温を上げることができず冷えやすい体になったり、自律神経のリズムが不安定になって、満腹中枢を刺激するホルモンが正常に出なくなったりと、全体的に太りやすい体質になってしまうことがあります。

毎日朝食を食べる習慣がある方は、朝食以外の部分で調整を行って16時間断食ダイエットを実践しましょう。どんな理由であれ、体質に合わないと感じたら、すぐにストップする勇気も大切です。

理由② もともと食べる回数が少ない

もともと朝食を食べない習慣がある人は、16時間断食ダイエットをしてもほとんど食生活に変化がありません。

本人は16時間断食ダイエットをしているつもりがなくても、知らぬ間にしている場合があります。この場合は、ほぼ習慣が変わらないので痩せるわけがありません。

逆に意識してしまったことで、長年の食事タイミングが崩れ、普段以上に食べてしまって太るケースもあるようです。

理由③ 食べ過ぎている

1食分を減らしているという意識から、逆に2食分はおなかいっぱい食べようとして、全体の食事量が増えてしまうケースがあります。

食事量自体が増えてしまうと、時間には関係なく太ってしまうので、くれぐれも食べ過ぎには注意が必要です。食べる量が増えていないか、きちんと運動はしているかなど、生活習慣が16時間断食ダイエット前後で変わっていないか、今一度確認してみてください。

理由④ 早食いしている

16時間断食ダイエットは、残りの8時間で1日の食事を済まさないといけないため、焦ってしまって早食いしてしまうケースがあるようです。

ダイエットの基本は、よく噛むことです。咀嚼回数が少なくなると、満腹ホルモンのレプチンが働く前にどんどん食べてしまい、普段より多く食べてしまいます。

食べる時間が減っても、いつもと同じ速度で食べましょう。そして、なるべく早く空腹時間を作るために、いつも以上によく噛むことを心がけましょう。

理由⑤ 寝る前に食べている

16時間断食ダイエットをすることによって、食べる時間が変わると寝る直前に食事をするリズムができてしまう方がいます。

寝る前に食事をとると、食べものの消化に邪魔されて、睡眠の質が悪くなります。睡眠の質が悪くなると、寝ている間に作られる成長ホルモンが正常に作られなくなり、脂肪を蓄積しやすいデブ体質に変化してしまいます。少なくとも寝る前の3時間は、なにも食べない時間を作りましょう。

16時間断食ダイエットで食べていいもの

基本的に時間管理さえできればなんでも食べられる16時間断食ダイエットですが、1日2食になるからといって、ファーストフードや加工品ばかり食べていたら、どんどん太ってしまいます。

時間管理が問題なくできるようになったら、ストレスがたまらない程度に食事の質の改善も目指しましょう。16時間断食ダイエットでおすすめの食品をいくつかご紹介しましょう。

食べていいもの① プロテイン

16時間断食ダイエットでおすすめの食品は、プロテインです。

16時間断食ダイエット中は、空腹との戦いです。なるべくおなかが空くタイミングを減らすための食欲コントロールが必要不可欠になります。

そこで重要なのは、良質なたんぱく質です。

2004年に行われたハーバード公衆衛生大学が発表したレビューによると高タンパク質食は低タンパク質食よりも満腹感が長く続き、また食事中のエネルギー消費量を増やすことがわかりました。またこの研究では、高タンパク質食が体重や脂肪を減らす要因になると発表しています。食欲をコントロールすれば、16時間断食ダイエットの成功が近づくので、ぜひプロテインや良質なタンパク質の摂取を心がけてみてください。



食べていいもの② ヨーグルト

16時間断食ダイエットでおすすめの食品の2つめは、ヨーグルトです。ヨーグルトもプロテイン同様、良質なタンパク質が多く含まれています。得にギリシャヨーグルトには、普通のヨーグルトの約3倍のタンパク質が含まれているため、筋肉維持を助けて、代謝を落とさずにダイエットをすることができます。

しかし、それだけではありません。

ヨーグルトは乳酸菌も豊富に含まれ、腸内環境を元気にしてくれます。またケーキやクッキーなどの固形のおやつよりもクリーミーで食べやすく、消化吸収されやすいので、胃や腸に負担をかけません。

16時間断食ダイエットは、胃や腸に負担をかけないために空腹時間を作ることが目的のダイエット法なので、なるべく消化がよいものをとることを心がけましょう。

食べていいもの③ コーヒー

コーヒーが毎日の習慣になっている人は多いと思います。

16時間断食ダイエット中はカフェインはダメだと思って、16時間断食ダイエットへの挑戦をあきらめている方もいらっしゃるかもしれません。

たしかにカフェインは、自律神経のリズムを崩したり、体を冷やすのでおすすめはできませんが、午前中にコーヒーを飲むことがクセになっているぐらいであれば、そのまま飲んでも構わないという専門家がほとんどです。

また、中には砂糖やミルク、クリームを入れないブラックコーヒーであれば、逆に16時間断食ダイエットの効果を高めるという見解も少なくありません。コーヒーには自律神経のうち、アクセルの役割をする交感神経を優位にする力があり、代謝を高める効果があるからです。

あくまで飲み過ぎないこと、そして午前中に飲むことを気をつけて、無理のない16時間断食ダイエットを心がけましょう。

まとめ

16時間断食ダイエットをしても痩せない5つの理由は、①朝食抜きが合わない、②もともと食べる量が少ない、③食べ過ぎている、④早食いしている、⑤寝る前に食べているでした。

総括すると、食べることができる時間が少なくなることで、食事の質が悪くなることがその原因です。16時間断食ダイエット中でも暴飲暴食に走らず、ていねいに、よく噛んで食べ、食事の質を落とさないようにするだけでなく、タンパク質が多めの食事を意識して代謝が減らないようにしましょう。

もともと食べる量が少ない方や、健康的な食習慣ができている方はムリに朝食を止めたり、時間を変えずに、あくまで自分に合ったダイエット法を続けることをおすすめします。

参考にしてみてね。

参考:紹介論文&研究結果

※1 Effects of intermittent fasting on body composition and clinical health markers in humans
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26374764/

※2 Metabolic Effects of Intermittent Fasting
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28715993/

※3 Intermittent fasting contributes to aligned circadian rhythms through interactions with the gut microbiome
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33530881/

※4 Caffeine Protects Skin From Oxidative Stress-Induced Senescence Through the Activation of Autophagy
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30555576/

※5 The effects of high protein diets on thermogenesis, satiety and weight loss: a critical review
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15466943/

※この内容は、診断・治療または医療アドバイスを提供しているわけではありません。あくまで情報提供のみを目的としています。
※診断や治療に関する医療については、医師または医療専門家に相談してください。この内容は医療専門家からのアドバイスに代わるものでもありません。

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