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長谷川ろみ
編集長:長谷川ろみ麹のちから推進委員会代表。元おデブの腸活研究家。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。詳細はこちら>

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コーヒーって腸に悪いの?良いの?便秘や下痢になる理由と腸内環境への影響とは?

「コーヒーは体に良いのか?悪いのか?」

少し前までは、「コーヒーは体に悪い」と思っている方がとても多かったように思います。でも最近は、体に良いとされる論文が発表されることも多く、コーヒーに関する議論は白熱し、結論は出ていません。

それもこれも、コーヒーファンが多い証拠ですよね。笑

腸活中の方はコーヒーを進んで飲むべきか否か・・・今回はまだ結論が出ていないことを前提に、コーヒーを飲むことによる腸内環境への影響をざっくりとまとめてみました。

目次

コーヒーに含まれる成分・栄養素

まずは、なぜコーヒーの体への影響がこんなに話題になるのか、その理由をつかむためにコーヒーに含まれる成分のうち、健康や美容に関連すると思われる成分をおさらいしてみましょう。

話題の成分1:カフェイン

コーヒーといえば、カフェインが入っている飲み物として有名ですよね。

このカフェインが、良くも悪くも体への影響が大きいとされ、さまざまな議論が交わされています。

カフェイン(英: caffeine, 独: Coffein)は、アルカロイドの1種であり、プリン環を持ったキサンチンの誘導体として知られている。興奮作用を持ち、世界で最も広く使われている精神刺激薬である。カフェインは、アデノシン受容体に拮抗することによって覚醒作用、解熱鎮痛作用、強心作用、利尿作用を示す。

参考:ウィキペディア

カフェインをとることによる体への影響を簡単にまとめてみました。

覚醒作用
解熱鎮痛作用
強心作用
利尿作用

コーヒーに含まれるカフェインには、胃腸を活性化させ、食べ物の消化を早めると言われています。また、余分な老廃物や水分を体の外に出す力も強いことが注目されています。

注意すべきなのは、カフェインの覚醒作用です。約8時間続くと言われることから、寝る前に飲むと眠れなくなるなどの危険性もあり、夜はなるべく飲まないようにと言われています。

話題の成分2:コーヒーオリゴ糖

オリゴ糖は、ブドウ糖などの単糖類とは違い、単糖類が複数連なっているため、大腸まで届き、腸内細菌のえさになると言われています。

オリゴ糖にはフラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖などさまざまな種類があります。

その中でもコーヒー豆に含まれるオリゴ糖のことを「コーヒーオリゴ糖」といいます。コーヒーオリゴ糖には、善玉菌の一種と言われるビフィズス菌を増やす力があると言われています。

コーヒーオリゴ糖を1日1g、2週間にわたって被験者が摂取したところ、排便回数・排便日数ともにコーヒーオリゴ糖の摂取量が増加するごとに上昇傾向を示しました。また、便中のビフィズス菌占有率を調べたところ、摂取前9%、摂取後は31%まで上昇しました。これらの結果は、コーヒーオリゴ糖の整腸作用を示しています。

参考:AGF
https://www.agf.co.jp/coffee_oligo/oligo/

話題の成分3:クロロゲン酸

クロロゲン酸は、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種で、コーヒーの苦みのもとであると言われています。

このクロロゲン酸もコーヒーオリゴ糖と同じように、ビフィズス菌を増やすという研究結果が発表されています。

イギリスのレディング大学の研究グループは、コーヒー豆に多く含まれるクロロゲン酸が大腸に良い効果をもたらしているのではないかと考え、腸内細菌叢に対するクロロゲン酸の効果を検証しました。

各種コーヒーと糞便を一緒に培養した結果、クロロゲン酸は培養後4時間には代謝され、ジヒドロカフェ酸とジヒドロフェルラ酸が作られる一方で、カフェインは代謝されずに残っていることがわかりました。

クロロゲン酸を最も多く含むコーヒーを添加したサンプルでは、コントロールに比べ善玉菌のビフィズス菌の数が有意に増えていました。

参考:
http://marronscoffee.jp/archives/884
In vitro colonic metabolism of coffee and chlorogenic acid results in selective changes in human faecal microbiota growth.

このようにコーヒーには腸内環境を整えるとされる物質、コーヒーオリゴ糖やクロロゲン酸が多く含まれているため、便秘解消にいいと言われる方もいます。

さてここからは、腸内細菌とコーヒーの関係をもう少し深堀してみましょう。

コーヒーは腸内環境を悪化するのか?良化するのか?

コーヒーを販売しているネスレ日本株式会社さんのコラムに、コーヒーが腸内環境に与える影響について、こんな記述がありました。

コーヒーが便秘に有効かどうかを直接観察した報告はまだありません。

一方、コーヒーを飲むと個人差はあるものの大腸の運動が活発になることが知られ、腸を動かしたい手術後の回復にコーヒーを利用するという臨床的な試みも始まっています。

参考:ネスレのなぜなにコーヒー
https://www.nestle.co.jp/asset-library/documents/nhw/coffeecolumn27.pdf

前述したコーヒーに含まれるカフェインは、利尿作用があるだけでなく、腸のぜん動運動を活発にすると言われています。

ただ、カフェインレスのコーヒーでも腸のぜん動運動が多少効果があったということで、カフェイン以外のコーヒーの成分も関与していることが示唆されていました。

12人の被験者にコーヒー・カフェイン抜きのコーヒー・お湯を飲んでもらい、食事をとった後の便意について調査したところ、コーヒーを飲んだ後の腸の収縮活動が、一番活発だったことが判明。

お湯よりも60%、カフェイン抜きのコーヒーよりも23%も強かったというのだ。

参考:ロケットニュース
https://rocketnews24.com/2016/11/20/826979/

腸のぜん動運動を促すという意味では、コーヒーは便秘解消効果があるといえるかもしれません。

コーヒーを飲むと便秘になる理由

ここまではコーヒーは腸内環境を整え、便秘を防ぐことについて言及してきました。

しかし、コーヒーを飲むと便秘になるという方もいます。便秘になるのはどうしてなのでしょうか?

これは、コーヒーのカフェインに原因があると言われています。

カフェインの利尿作用は、余分な老廃物や水分を対外に排出してくれますが、コーヒーで水分補給をしているつもりでも水分が知らないうちに不足してしまうケースがあります。

腸内の水分も減ってしまうので、便が固くなったり、水分が少なくなったりして、便秘になりやすくなってしまいます。水分補給をコーヒーに頼りすぎると心配なので、お水やお茶も飲むことを忘れないようにしましょう。

コーヒーを飲むと下痢になる理由

逆にコーヒーを飲むと下痢になってしまう方もいます。その原因は、クロロゲン酸にあります。

クロロゲン酸は胃腸の働きを活発にしますが、その働きが強くなりすぎると胃酸の分泌を過剰にしてしまい、それが下痢につながる場合もあります。もちろん個人差があるので、人によってかなり違いますが、胃腸が弱い方は、胃痛が起こったり、下痢になることも考えられます。

コーヒーが大腸がんを予防する?

日本人の生活習慣病予防に役立てるための研究を行っている国立がん研究センター予防研究グループは、40~69歳の男女約10万人の方を対象に、コーヒーをよく飲む人と飲まない人の大腸がんのリスクを比較しています。

この結果によると、女性の場合のみ、コーヒーを1日3杯以上飲むと大腸がんのリスクが約3割減ったのだとか。

男性では、どの大腸がんについても、コーヒー摂取と大腸がんの関連はみられませんでした。

女性では、ほとんど飲まないグループに比べ、1日に3杯以上飲むグループで、大腸がん全体のリスクが約3割、浸潤がんでは約4割低くなっていましたが、いずれも統計学的に有意な差ではありませんでした。

浸潤がんをさらに部位別に分けたところ、1日に3杯以上飲むグループで結腸がんリスクが56%低くなり、コーヒーを飲む量が多いほどリスクが低くなるという傾向が見られました。直腸がんでは、同様の傾向は見られませんでした。

参考:国立がん研究センター 予防研究グループのホームページより
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/302.html

ただ、絶対に減る!と言えるレベルの話ではなさそうですよね。うーん、あいまいだぁ・・・。

まとめ

コーヒーにはカフェインやコーヒーオリゴ糖、クロロゲン酸など、胃腸の働きを活発にし、ビフィズス菌を増やすと言われる成分が含まれています。

そのため便秘解消に役立つ場合があります。

しかし、カフェインが胃腸の働きを強くするので、もともと胃腸が弱い方にとっては、胃痛や下痢につながる場合もあり、個人差があると言わざるを得ませんが、試してみる価値はありそうです。

参考にしてみてくださいね♪

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