小腸と大腸の違いとは?!意外と知らない腸の役割をチェック♪




工藤孝文先生
この記事の監修ドクター:工藤内科副院長 工藤孝文先生 詳しくはこちら

腸は私たちが口から食べた食べ物を消化し、吸収し、排泄するというとても大事な役割を担った器官です。

通常は「腸」と一言に呼びますが、腸には大きくわけて「大腸」と「小腸」が存在します。

そして、この「大腸」と「小腸」は、きちんと役割分担がされています。

今回は、腸活を行う上で知っておきたい「小腸」と「大腸」の役割の基本をおさらいしてみましょう。

腸とは?

私たち人間の体は、口から食べ物を入れて、胃でおかゆ状にし、腸で消化、吸収、排泄を行います。

腸とひとまとまりにされてしまうことが多いのですが、やっていることはかなり幅広く、ひとことに説明できるものではありません。

腸は私たちの脳から命令を受け、私たちの意思で動いているのではなく、腸独自の命令伝達機能をもって、私たちの意思とは関係なく動いていることもわかってきました。

それが、第二の脳と言われて注目されている理由です。

腸には小腸と大腸があり、それぞれ全く違う役割を担っています。

小腸と大腸の違い

一般的に十二指腸、空腸、回腸を小腸と呼び、盲腸(虫垂)、結腸、直腸を大腸と呼びます。

小腸と大腸にはどんな器官があるの?

消化器官を胃から肛門までたどってみると、以下のようになります。



【小腸】十二指腸

【小腸】空腸

【小腸】回腸

【大腸】盲腸(虫垂)

【大腸】結腸

【大腸】直腸

肛門

小腸と大腸がしていること

物理的には、比較的明確に分かれている小腸と大腸ですが、役割もかなり違います。その役割をざっくり分けると以下のようになります。

小腸=栄養の吸収と消化
大腸=排泄

小腸は主に胃から送られたどろどろの液体の消化をすすめ、栄養を吸収します。重要なのは、栄養を吸収する際に、毒やウイルスなどのいらないものをちゃんと分けて吸収しないようにしているところ。人間の体は本当によくできています。

そして、大腸は小腸が栄養素を吸収してくれた残りから、水分を調整して排泄物を作っています。でももちろんそれだけではなく、腸内細菌たちが発酵や腐敗を行います。

腸内細菌のバランスが良ければ、その過程でもまた人間の体に有効なものを作ってくれます。その代表として有名なのは、短鎖脂肪酸です。

短鎖脂肪酸は、消化されにくく腸まで届いた腸の内容物を腸内細菌たちが発酵するとできる脂肪酸の一種です。

短鎖脂肪酸が多くつくられる腸は、常に腸内細菌たちが暮らしやすい弱酸性に保たれるので、腸のぜん動運動が活発になったり、有害な腸内細菌が増えないようにしたり、免疫機能を正常化すると言われています。

ここからは小腸と大腸の役割や特徴を詳細に見ていきましょう。

小腸の主な特徴と役割

小腸は、主に栄養の吸収と消化を担っています。

栄養を吸収しやすくするための絨毛と表面積の広さ

小腸の内部はひだで覆われていて、その表面は絨毛という小突起に覆われています。この絨毛の表面積は、広げるとテニスコート1面分程度になると言われていて、この広い面積を使って、栄養を吸収します。栄養の吸収に特化した作りになっていることがわかりますよね。

十二指腸、空腸、回腸のすべてを合わせると全長6~7メートルほどあります。個人差はありますが約2~4時間程度で食べ物を消化し、同時に栄養を吸収します。

分解するための消化酵素と消化液

小腸は胃で作られたおかゆ状のどろどろの食べ物をもっと細かく分解して、いるものといらないものに分けています。

分解する時に使われるのが、腸液、胆汁、膵液に含まれる消化酵素です。

たんぱく質をアミノ酸に分解し、脂質を脂肪酸に分解し、糖質をブドウ糖に分解し、エネルギーを作ります。ここで作られた栄養を吸収するのは、小腸の大きな役割です。

体内の免疫細胞の60%以上が存在

小腸は消化と栄養の吸収を行っているだけでなく、外から食べ物と一緒に入ってきた細菌や毒素を取り除くための免疫細胞が、体内の60%も集中していることが知られています。

特に免疫細胞の集中が見えるのは、大腸の入り口に近い部分にあるパイエル板です。

パイエル板には、免疫細胞の一つであるリンパ球、マクロファージなどが待機していて、ウイルスや毒素を捕まえて、体内に吸収されないようにしてくれます。

腸が健康だと、このパイエル板や免疫細胞がよく働くので、風邪やインフルエンザの予防はもちろんのこと、がん細胞化の予防や老化の予防にもつながります。

小腸にも腸内細菌はいますが、より多くの腸内細菌がいるのは大腸です。

大腸の主な特徴と役割

小腸で消化をすすめ、栄養を吸収した後に送られるのが大腸です。小腸が栄養の吸収や免疫を担っているため、「なーんだ、大腸はうんちを作っているだけか・・・」と思う方も多いと思います。

しかし、最近はこの大腸こそが私たちの健康に関わっているのでは?という内容の研究結果も増えてきて、腸内細菌や腸内フローラに注目が集まっています。

水分を吸収してうんちを作る

大腸では、腸液、胆汁、膵液などの水分を吸収し、排出しやすい形を作ります。

腸内環境のバランスが悪いとこの水分吸収がうまくいかず、むくみ腸と言われるような水分を含んだ腸になり、ますます大腸の機能低下を招きます。

また水分の吸収と同時に、小腸で吸収されなかった残りの栄養素やカリウム、ナトリウムなども吸収します。

必要のないものは大腸のぜん動運動と呼ばれる強い収縮運動にのって運搬されます。

運搬のスピードは1分間に約1~3センチと言います。私たちの腸は常に動いているんですね。

腸内細菌がたくさん住みつき、発酵を進めている

小腸にも腸内細菌はいますが、より多くいるのが大腸です。

小腸で吸収されなかった腸の内容物を腸内細菌が発酵し、また新たな物質を作り、必要なものは吸収されます。腸内環境が悪いと、発酵ではなく腐敗活動を行うことになるので、新たな毒が大腸の中で生まれてしまい、病気の原因になることも指摘されています。

大腸の中にいる腸内細菌の数や種類は、人によってさまざまです。その違いは、指紋の違いと比較されるぐらい千差万別です。

また同じ人でも食べるものや生活習慣、体調などでも大きく変わることが知られています。

最近では単にいい菌がいること、悪い菌がいないことという条件よりも、腸内細菌叢のバランスがとても大事であると言われています。

腸内細菌の種類が多く、いろいろな菌を飼っているほうがリスクが分散でき、健康な体を保てるため、腸内細菌検査の結果などには、菌の多様性が記載されるようになっています。

まとめ

私たちの体の中にある消化器官は、口から胃、小腸、大腸と1つの線でつながっており、それぞれの器官が驚くほどの高機能です。

小腸が主にしているのは、栄養の消化と吸収。それもただ吸収するだけでなく、ちゃんと吸収すべきものと吸収すべきでないものを分類する免疫機能に長けています。

そして大腸は、小腸から送られた腸の内容物から水分を吸収し、外に排泄するだけでなく、腸内細菌たちの共同作業によって、発酵や腐敗をしています。

最近、腸内細菌の働きが注目されているのは、私たち一人一人の腸内フローラの構成によって、健康や美容への影響が変わってくることがわかってきたからです。

なるべく腸内環境を良い状態に保ち、短鎖脂肪酸をはじめとする有益なものを腸内細菌たちに作ってもらうことができる環境を保っていれば、私たちの体は健康に一歩近づくことができます。

小腸と大腸は、同じ「腸」とひとくくりにされがちですが、それぞれにとても大切な役割をもち、私たちの健康や美容のためには欠かせない機能なのです。

小腸も大腸も大事にして、健康的な生活を続けたいものですね。

ぜひ、ご参考いただければ幸いです。

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長谷川ろみ

本サイト「腸内革命」の編集長。元おデブの腸活研究家。小学生にして重度の便秘+肥満体でしたが、「腸活」により数十キロのダイエットに成功しました!現在も自分のカラダで人体実験中!

「自分の周りの人の腸内環境をアップデートして、元気でポジティブな仲間を作る」ことを目標に、腸活の情報発信やしくみづくりに挑戦しています♪

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