山吉國澤百馬商店:國澤社長にインタビュー「かつお節三大産地『指宿市』から発信!かつお節生産の歴史とこだわり」

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みなさん、こんにちは♪
腸活じんべー編集長 長谷川ろみです。

突然ですが、みなさんは和食の基本となる「かつおだし」の原料、「」の三大産地をご存じですか?

実は「かつお節」の三大産地って、「かつお」の漁獲量や消費量が多いところではなく、ちょっと意外な場所で作られているんです。

今回はその「かつお節」の三大産地の1つである鹿児島県指宿市(いぶすきし)で、「かつお節」を生産されている山吉國澤百馬商店の國澤社長とお会いし、おいしくて、奥がふか~い「かつお節」の秘密をお聞きしてきました!

それでは、早速・・・ズームイン!!

長谷川ろみ(以下 ろ):先日は貴重な本枯節を使った、おいしい料理をありがとうございました!
國澤社長(以下 く):いえいえ、こちらこそ。楽しめました?

ろ:はい!!・・・いやぁ、ほんとうに贅沢でした!!かつお節を削らせてもらったり、本枯節と荒節でとっただしの味比べをさせてもらったり・・・
く:それだけ喜んでもらえると、東京でイベントをした甲斐がありました。

ろ:山吉國澤百馬商店さんは、東京でイベントをやられることは多いんですか?
く:実はあれがはじめてで・・・。
ろ:えー!そうだったんですね!そんな貴重なイベントに行けたなんて、わたし、ラッキーだなぁ♪笑

↓イベントにて。荒節と本枯節の味比べ

かつおを求めて高知から鹿児島へ!指宿市でかつお節を作る理由

ろ:最初、「かつおの漁獲量が多い」というイメージで、勝手に静岡県とか三重県からお越しなのかと思っていたんです。
く:そうですよね、よく言われます。あと「かつおの消費量が多い」といわれる高知県とか。
ろ:やっぱりそうですよね!

く:鹿児島県から来たって言うと、びっくりされることが多いですね。でも実は、かつお節の三大産地は、鹿児島県枕崎市、鹿児島県指宿市、静岡県焼津市なんですよ。

ろ:3つのうち鹿児島県が2つも?!
く:そうなんです。指宿市のメーカーは、弊社を含め約半数が県外でかつお節を作っていた会社です。

↓かつお節になる前のとれたてのかつお

ろ:山吉國澤百馬商店さんは、もともとはどこにいらしたんですか?
く:高知県です。

ろ:お、消費量1位!
く:あはは。そうですね。まだ冷凍設備が整っていなかった50年ほど前は、かつおがいるところに移動して商売をしていました。

ろ:そのうちの1都市が、鹿児島県の指宿市だったと?
く:はい。近海しか原料が取れない時代は、黒潮に乗って北上するかつおが指宿市で水揚げされていたんです。

ろ:すごいお話ですね。高知から鹿児島って…「ちょっとそこまで行ってくる」って言える距離じゃない…ですよね?笑
く:そうですね。笑 弊社の場合は、かつお目当てに移動して、指宿で工場を借りて加工していました。

ろ:すごい!かつおを追いかけて三千里ですね。

く:当時、鹿児島県の指宿市は、良質な近海かつおが水揚げされるとして注目されていました。加えて、加工がしやすい環境もありました。
ろ:加工がしやすい環境?
く:天日干しに欠かせない強い日差し、そして燻製に欠かせない樫やクヌギなどの薪木・・・そういったものが指宿市にはそろっていたんです。

ろ:なるほど~、それは離れられなくなってしまいますね。

く:でも、しばらくは定住しませんでした。
ろ:高知と鹿児島県の指宿市をいったりきたり・・・ってことですか?!

く:はい。笑 「今度は高知にかつおが来てるぞ!」って情報が入ると、すぐに高知に帰るんです。高知では自社工場で加工して、主に関西に出荷していましたね。
ろ:すごいフットワーク!!その弛まぬ努力こそが、山吉國澤百馬商店さんがこれまでずっと成長されてきた理由なのですね。

く:いや、もちろん、順風満帆とはいきません。環境変化に合わせていろんなことをしてきましたね。

↓煮熟前のかつおたち

昭和22年創業。環境変化に合わせた商品開発

ろ:山吉國澤百馬商店さんは、昭和22年創業・・・たいへん長い歴史をお持ちですよね。

く:昭和22年に高知県の土佐市で創業しました。
ろ:その時からかつお節を作られていたんですよね?

く:はい、高知で本枯節を作っていました。
ろ:本枯節?!

く:ええ、最初は本枯節を関西の問屋や小売業者に販売していました。
ろ:荒節は手間がかからない(=発酵させない)ので、荒節が先なのかと思っていました。

く:それが、弊社の場合は逆なんです。
  本枯節は、高級品として結納や結婚式の引き出物のニーズが多かったんですよ。

ろ:なるほど!縁起ものは、需要変動が少なそうですものね。

く:それから20年以上たった昭和48年に、当時取引のあった百貨店からの助言で、かつおパック製造工場を設立しました。
ろ:かつお節を自分で削らなくても食べられるかつおパックが求められてきたのが、このくらいの時期なんですね。
く:ええ。その後バブル崩壊までは、右肩上がりに成長しました。

↓イベントにて。かつお節を削るワークショップ中!

ろ:たしかに、かつお節を削るのってかなり力がいる重労働ですよね。先日削らせていただいたけど、すごく大変でした。笑
く:そうなんです、最初から削ってあるものはやっぱりニーズがあって、当時は良く売れましたね。

ろ:荒節はいつごろから作っていたんですか?
く:平成3年ぐらいに、乾物問屋様の引き合いで花かつお製品作成の依頼があったんですよ。そこから本格的に荒節製造にのりだしました。

ろ:安くて手軽な荒節が求められはじめた・・・ということでしょうか?
く:そうですね。この乾物問屋様も年々拡販されていたので、とてもよいタイミングだったのだと思います。本枯節を使った百貨店ギフトなどの高級品の売れ行きが徐々に落ち込んでいたんですが、荒節がカバーしてくれました。
ろ:わぁ、グッドタイミング♪ 
く:平成20年ごろからだしパックメーカーのPB商品を製造するようになったのも大きな変化でした。そのかつお節の品質が認められて、かつお節類の粉末原料も供給するようになったんです。

ろ:品質と言えば・・・2016年に開催された「第20回全国かつお節類品評会」では最高賞の農林水産大臣賞を受賞されたと伺いました!本当におめでとうございます!!
く:ありがとうございます!

ろ:先日いただいた本枯節のふりかけもおいしくてびっくりしました!
く:あ、あのふりかけは評判がいいんですよ。注目されて、大手の流通会社様とも提携するようになりました。

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ろ:今現在の山吉國澤百馬商店さんの主力製品というと、やっぱり加工品なんですか?
く:いえ、やっぱり弊社の主力は本枯節と荒節など原料ですね。でも、加工品のだしパックやふりかけも、ありがたいことに伸びています。
ろ:本当に風味がよくて、優しい味で、びっくりしました!白いごはんをおかわりしている人もいましたよ。笑
く:あはは。うれしいなぁ。

ろ:社長はどんな食べ方がいちばんお好きなんですか?
く:それはなんといっても「ねこまんま」でしょう!
ろ:ねこまんま?!
く:はい!薄く削った本枯節をご飯の上にたっぷりとかけてお醤油を少々。これがいちばん!
ろ:あはは。たしかにいちばん贅沢な食べ方ですね!!あーおなかすいてきました。笑

く:もともとふりかけは、削り節を作るときにできるかつお節粉末の二次利用が目的で開発されたんです。
ろ:そうなんですか!二次利用でこんなにおいしいなんて!
く:でも・・・今ではそれだけじゃ足りないので、原料節を削って粉末加工して製造しています。
ろ:これは人気がでちゃいますよ。笑

ろ:こうやって改めて山吉國澤百馬商店さんの歴史をお聞きすると、本枯節と荒節など原料の品質の良さはもちろんですが、いつの時代も的確なタイミングで的確な新しいビジネスのお誘いがあるように思います。
く:たしかにそうだなぁ。ありがたいことに。笑

ろ:きっと、社長の誠実なお人柄がそうさせているんでしょうね♪

強い「荒節」、やさしい「本枯節」

ろ:先日、荒節と本枯節の両方でだしをとって、味比べさせていただけたのがすごく貴重な体験でした。
く:どうでした?ぜんぜん違いますよね。

↓きれいなかつお節たち・・・

ろ:はい!びっくりでした。同じかつおとは思えないくらい!なかなか両方のお出汁を同じ条件で飲むことはできないので、こんなに違うんだ!とびっくりでした。

く:そうなんですよね。見た目は見分けがつきにくいですけど、荒節と本枯節は作り方もぜんぜん違います。

ろ:本枯節は、おだしがまろやかですよね。
く:そうなんです。製造日数は、荒節が約10日~2週間、本枯節が早くても2カ月。
ろ:2カ月も?!
く:はい、発酵させます。1年以上かける場合もあるんです。運転資金がかかるのでどうしても高級品になってしまうんですよね。

ろ:荒節のほうがお魚のにおいが残っている気がしたのは、そういうわけだったのか。。。
く:そうですね、荒節は魚の味が強く、本枯節は発酵によりやさしい風味になります。

ろ:本枯節とお味噌、そして薬味だけでいただいたスープがすごくおいしくてびっくりしたんです。
く:ああ、あれは、私たちは毎日飲んでいますよ。本枯節は優しい味なので繊細な素材を活かす料理におすすめです。お吸い物とかね。

ろ:たしかに、心が落ち着く味です。日本人でよかった♪

↓本枯節は見た目もかっこいい?!

材料はこだわりの一本釣り。巻き網漁と一本釣り漁の違いとは?

ろ:農林水産大臣賞を受賞された山吉國澤馬商店さんですが、おいしいかつお節を作るには、なにがいちばん大事だとお考えですか?
く:やっぱり・・・原料になるかつおですかね。
ろ:やはり?
く:ええ、鮮度と魚質ですね。その仕入れの目利きに一番気を使います。

ろ:良いかつおの見分け方としては、どんなポイントがあるんでしょうか?
く:そうですね・・・いろいろありますが・・・脂分は大事です。荒節は脂分が少ないかつおで作りたいですし、本枯節は少々脂分がある方がいいかつお節になります。

ろ:美味しくできるかつおが違うんですね!?
く:はい、もちろんです。

ろ:仕入れた原料を、荒節用と本枯節用に分けるんですか?
く:はい。適材適所です。笑

ろ:わぁ・・・繊細に作られているんですね。
く:仕入れた原料にこだわってこそ、はじめて付加価値の高いかつお節ができますからね。

↓お仕事中の社員のみなさまたち

ろ:そうだ!お聞きしたかったんです。
く:なんでもどうぞ。
ろ:山吉國澤百馬商店さんのかつお節は、一本釣りのかつおを原料にしているってほんとですか?
く:ああ、全部じゃないですけどね、今は約1割が一本釣りのかつおです。一本釣りにはこだわっていますよ。

ろ:こだわる理由は・・・やっぱり一本釣りのかつおのほうがおいしいかつお節ができるのでしょうか?
く:はい。かつお節のできあがりが全然違うんです。
ろ:一本釣りは1匹づつ釣りあげるだけで、お魚自体は違いませんよね?

く:そうなんですけど、巻き網は一度に数トン巻き上げて船に挙げるので、下の方のかつおは、どうしても痛みがちです。一本釣りは魚体の痛みが少ないんですよ。
ろ:なるほど!!数トンも一度にあがるんですか?!

く:そうなんです。だから下の方がね、ちょっと・・・。
ろ:なるほど。たしかにつぶれちゃいそうですね。。。

く:つぶれるのもそうですが、時間の問題も大きいんです。さすがに100トンの群れだと、全部漁獲するのに数時間かかってしまうので・・・。
ろ:なるほど、一本釣りは新鮮なまま製造に入れるからおいしくできるんですね!痛みが少ないとお味も変わるんですか?

く:痛みが少ないと、かつお節にしたときの成分が変わってきます。
うま味のもとになるイノシン酸が増えるんですよ。あと、塩分が少なくなると言われています。

ろ:塩分量にまで変化が?!
く:はい。通常、かつおを陸にあげたらそのまま-20度の塩水に漬けて凍らせるんです。早く凍らせないと、解凍した時に身に塩分が浸透してしまうんですね。

ろ:塩分があってもかつお節としては美味しそうだけど・・・やっぱり塩分が少ないかつお節のほうが人気ですか?
く:料理人は塩分の高いかつお節を嫌います。
ろ:なんでだろう・・・。

く:料理人は素材の味を生かして、自分の塩加減で調理したいんですよ。無駄な味つけは必要ないんですね。
ろ:なるほど~!やっぱりかつお節は奥が深いなぁ。

ろ:最後に・・・山吉國澤馬商店さんの次の目標はなんですか?
く:そうですね・・・今回東京でこのようなイベントをさせていただいたことにも関係があるのですが、鹿児島県指宿市は、かつお節の三大産地なのに、あまりかつお節を作っていることが知られていないんです。

ろ:たしかに・・・私も、かつお節=鹿児島県っていうイメージがあまりありませんでした。
く:指宿市のかつお節の品質にはとても自信があるのですが、なかなか食べてもらえない・・・これについては、もう実際に食べてもらうしかないと思っているんです。
ろ:はい。食べたいです!!笑

く:時間はかかるけど、指宿市のかつお節をもっと知ってもらうように活動していきたいですね。
ろ:わぁ・・・素敵ですね。私も実際に食べさせていただいた美味しい指宿市のかつお節、周りにおススメしておきます!

↓イベント風景。たのしくおいしいかつお節イベントでした!

編集後記

國澤社長、インタビューにお答えいただき、本当にありがとうございました!
指宿市のこだわりが詰まったかつお節のことがわかり、ますますファンになりました♪

これからも日本の発酵技術を使ったおいしいかつお節を作ってくださる山吉國澤百馬商店さんを応援しています!!

山吉國澤百馬商店HPはこちら>

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長谷川ろみ

腸活じんべー編集長。元おデブ。貧乏だったこともあり、野菜少なめ、揚げ物多めで育ち、小学生にして重度の便秘+肥満体に。その後、発酵食品との出会い、数十キロのダイエットに成功! 現在も「ココロとカラダの健康のための腸活」を意識し、大切さを伝えながら、日本の発酵技術の応援活動をしています。
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