恒常性維持機能(ホメオスタシス)をわかりやすく整理してみた!腸内細菌との関係とは?




私たち人間の体には、私たちの体を守り、維持するための「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」というスゴイ力が備わっています。

この恒常性維持機能がきちんと働くためには、我らが腸内細菌の協力が必要です。

今回は、腸活する上で知っておくべき「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」について、なるべくわかりやすく整理してみました。

恒常性維持機能(ホメオスタシス)とは?

恒常性維持機能(ホメオスタシス)は、人間ならだれもが持っている基本的な機能です。

ちょっと漢字が難しいので、丁寧に言い換えると、このようになります。

恒常性維持機能(ホメオスタシス)
=周りの環境や状況が変わっても、体の状態を一定に保とうとする働き

雨が降っても、嵐がきても、湿度が上がっても、気温が下がっても、寝ていても、起きていても、元気な時も、落ち込んでいる時も、いつでも変わらず私たちの体を同じ状態に保つ働きを「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」といいます。

・・・とは言っても、当たり前のことを当たり前にしているから、具体的にどんなことを指して、恒常性維持機能というのか、いまいちピンとこない方もいるかもしれません。

でも、私たちは恒常性維持機能がないと、命さえも維持できません。
どんなことなのか、詳しく見てみましょう。

恒常性維持機能が働くのはどんな時?

それでは、恒常性維持機能が働いているおかげで、うまくいっている例をいくつか見てみましょう。

例:気温と体温

日本は、夏は暑く、冬は寒いです。

気温にすると、夏は40度近くまで温度が上がり、冬は氷点下になることもあります。
しかし、私たちの体温は、夏でも冬でもほぼ一定で、36度前後ですよね。

もし気温につられて体温が変わってしまったらどうでしょう?
夏は40度、冬は0度になってしまったら、人間は生きていけません。

この体温調節をしているのが、恒常性維持機能です。

例:ダイエットと飢餓

もう一つ、わかりやすい例をあげましょう。

ダイエットのために食事制限をしてカロリーを管理し、摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなれば、体重は落ちます。

毎日順調に体重が減っていくと、停滞期がやってきます。

停滞期は、このまま体重が減り、飢餓状態を恐れた体が餓死しないように無意識にブレーキをかけている状態です。

また、食べ物が必要になったら空腹感を感じるホルモンが作られたり、水分が足りないときにのどの渇きを感じさせるのも恒常性維持機能のひとつです。

他にもこんなことがあります。

・体温を一定に保つ。
・呼吸や心拍を一定に保つ。
・体液のph値や浸透圧を一定に保つ。
・血糖値や血圧をコントロールする。
・ウイルスや菌などの病原体をやっつける。
・必要に応じて各器官への伝達物質「ホルモン」を分泌する。
・鼻に異物が入ればクシャミや鼻水を出し、外に追い出す。

恒常性維持機能の特徴

恒常性を維持するために働いているのは以下の3つだと言われています。

自律神経系
免疫系
内分泌系(ホルモン)

この3つはそれぞれ独立しているのですが、同時に密接につながっています。

このバランスがとても重要なんです。

バランスが大事なのに、恒常性維持機能は自分の意志ではコントロールできないところに大きな特徴があります。

寝ていても、気を失っていても、私たちの心臓は動いていますし、血圧や脈拍も止まることはありません。汗を自分の意志でかいたり止めたりするのは難しいですよね。

恒常性維持機能の最大の特徴は、この自分の意志とは関係ないところで調整されることなんです。

意志とは全く関係ないけど、実は腸内細菌はとても大きく関連していると言われています。

恒常性維持機能と腸内環境

私たちの腸には、約1000種類、約100 兆個を超える腸内細菌が存在していると言われています。

dysbiosis(ディスバイオシス)とは?

この100 兆個の腸内細菌たちが、免疫や代謝を介して、複雑に絡まりあい、宿主となる人間たちの恒常性を維持しています。

だから、腸内細菌たちの種類が少なくなり、多様性が低下すると、人間にとっていろんな不都合が生まれてきます。

この多様性が低下した状態のことを「dysbiosis(ディスバイオシス)」といいます。

dysbiosis(ディスバイオシス)
=腸内細菌叢を構成する細菌種や細菌数か減少することにより、細菌叢の多様性が低下した状態のこと

ではいったい、どんなことをするとdysbiosis(ディスバイオシス)になるのでしょうか?

dysbiosis(ディスバイオシス)にはさまざまな原因があり、はっきりした理由がわかっているわけではありません。食生活の乱れはもちろんのこと、抗生物質を投与したり、病気になったり、または遺伝的な要素にも関連していると言われています。

ストレスと腸内環境

dysbiosis(ディスバイオシス)の状態になると、「コルチゾール」というストレスを受けたときに分泌されるホルモンの値が上昇していることが確認されています。

ACTHは、コルチゾールなどの“ストレスホルモン”を分泌させる働きを持つホルモンで、これが無菌マウスにおいて上昇しているということは、腸内フローラを持つ通常マウスに比べストレスに対して過敏であると考えられます。

参考:株式会社ヤクルト本社が発行する健康情報誌ヘルシスト
https://ameblo.jp/rutorl/entry-12121978197.html

いったいどういうことかというと、腸内環境が整っていない人は、ストレスを感じやすいということですね。他にも腸内細菌とストレスには密接な関係があるのではないかと思われるような研究結果が次々と発表されています。

例えば、ヨーグルトなどにも入っているビフィズス菌!ビフィズス菌は私たちの腸内にも生息していますが、ビフィズス菌が腸内にたくさんいる方は、ストレスを抑制する力が強く、ストレスを感じにくいと言われています。

人工細菌叢マウスとしてバクテロイデス属の腸内細菌を持つマウスと、無菌マウスとの間でストレス負荷を比較した結果では、ACTHの上昇反応に差はみられませんでした。

しかし、ビフィドバクテリウム属の細菌を持つマウスでは、ACTHの反応が通常マウスと同じ程度まで減少していました。いわゆるビフィズス菌の関与によって、ストレス反応が抑制されたと考えられるわけです。

参考:https://www.yakult.co.jp/healthist/242/img/pdf/p02_07.pdf

ビフィズス菌は、乳酸や酪酸などの腸内環境をよくすると言われる物質をたくさん作ってくれる菌です。ストレスでお悩みの方は、腸内のビフィズス菌を増殖させる方法を試してみると、ストレスを感じにくくなるかもしれません。ちょっと期待しちゃいますね。

エネルギー代謝と腸内環境

腸内環境の良い悪いによって、体のエネルギー代謝が変わってくるという考え方もとても有名です。エネルギー代謝は、太りやすい方にとっては、とても大切です。

食事時、食物より直接得られるブドウ糖や脂肪酸などのエネルギー源と同時に、腸内細菌によって短鎖脂肪酸がエネルギー源として産生される。

通常はこの短鎖脂肪酸はエネルギー源としてだけ使用されるが、過度な食事により過剰エネルギーが得られた時に、同様に短鎖脂肪酸も過剰に上昇する。

この過剰に上昇した短鎖脂肪酸を認識するセンサー受容体GPR43が活性化し、脂肪組織への過剰エネルギー蓄積を抑制し、エネルギー消費の方向へ誘導し、結果として過度な肥満から起こる代謝機能異常を防ぎ、また体全体のエネルギー消費を高め、体内のエネルギー恒常性の維持に働く。

参考:京都大学 腸内細菌による宿主のエネルギー恒常性維持機構の解明-
http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2013/130508_1.htm 
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短鎖脂肪酸も腸内環境を改善する酸の一種ですが、特に代謝異常を防ぐと言われていて、肥満を抑制します。

たくさん食べても、一時的には太りますが、前の状態に戻ろうとする恒常性維持機能の働きによって、私たちは太り過ぎず、痩せすぎず、今の状態を保ちながら安心して暮らせるのです。

まとめ

恒常性維持機能(ホメオスタシス)とは、周りの環境や状況が変わっても、体の状態を一定に保とうとする働きのことで、私たち人間に備わった、命を守る大事な機能です。

腸内細菌の種類も数も多く、バランスがとれていると、恒常性維持機能も正常に働いてくれますが、dysbiosis(ディスバイオシス)と呼ばれる多様性が失われた状態の腸内環境では、恒常性維持機能がうまく働かなくなります。

その結果、ストレスをため込んだり、太ったり、アレルギーになったり、病気になったりと、人間にとってあまりよくないことが起こるのです。

人間と腸内細菌は一心同体なんですね。

腸内環境を整えて、恒常性維持機能をきちんと働かせ、日々のリスクを減らす暮らしを考えると、体調管理がしやすくなるかもしれません。

参考にしてみてくださいね♪

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長谷川ろみ

長谷川ろみ

本サイト「腸内革命」の編集長。元おデブの腸活&発酵life×クリエイター。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。

「自分の周りの人の腸内環境をアップデートする」ことが目標♪

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