酪酸菌と乳酸菌の違いとは?同じ善玉菌でも役割・効果は違うのか?




工藤孝文先生
この記事の監修ドクター:工藤内科副院長 工藤孝文先生 詳しくはこちら

みなさんは腸内細菌検査にトライしてみたことありますか?
自分の腸内環境に住んでいる細菌たちの傾向がわかり、自分の腸活の効果測定ができるので、個人的にはとてもおすすめ!

この腸内環境検査で、「たくさん持っているほうがいいとされる菌」として認識されているのが、乳酸菌と酪酸菌です。

私の場合、乳酸菌やビフィズス菌が少なめで、酪酸菌がとても多いという結果がでがちなんですよ。

同じ腸内環境にとって良い菌でも、彼らの活動はちがうのか?今回は酪酸菌と乳酸菌の違いをまとめてみました。

酪酸菌とは?

乳酸菌やビフィズス菌は、ヨーグルトなどの食品にも入っていることが多いので、聞いたことがある方が多いように思います。

でも酪酸菌って、興味をもって情報に触れている人以外はあんまり知らないですよね。「酪酸菌配合ヨーグルト」とか、あんまり聞かないし…笑

まずは酪酸菌の定義から調べてみましょう。

酪酸菌の定義

ウィキペディアによると、酪酸菌はこのように説明されていました。

酪酸菌(らくさんきん、Butyrate-producing bacteria)は、酪酸を産生する細菌をいう。代表的な細菌としてクロストリジウム・ブチリカム(Clostridium butyricum Prazmowski 1880)が掲げられる。動物の腸内にはもともと存在する菌である。

参考:ウィキペディア

そう、酪酸菌は、酪酸を生成するから、酪酸菌と呼ばれるのです。

結構、ネーミングが単純なのよね。笑

酪酸菌の発見

酪酸菌が発見されたのは、1933年です。

プロバイオティクスの研究開発製造である、ミヤリサン株式会社の初代社長である宮入近治博士が、人の腸内細菌の研究中に、腸内の腐敗を抑制する菌を発見したのがはじまりです。

この菌に自分の名前から「宮入菌」となずけ、研究が続けられました。この「宮入菌」のことを「酪酸菌」と呼んでいます。

でも、酪酸菌は乳酸菌やビフィズス菌と違って、善玉菌として認識されない場合もあります。これは今のところ、いろんな認識があるようです。

というのも、酪酸菌は「酪酸を作ることができる菌」のことなので、いろいろな菌が酪酸菌というグループに入ります。

クロストリジウム・ブチリカムの最初の種類である「宮入菌」以外にも酪酸菌はたくさんいるのです。

酪酸菌は善玉菌なのか?

酪酸菌はクロストリジウムの一種で、クロストリジウム種に分類される腸内細菌には日和見菌や悪玉菌に分類される菌もとても多いんです。

クロストリジウムを分類したものが、善玉菌ブログさんにわかりやすく掲載されていたので、ご紹介します!

1:酪酸などを産生してくれる酪酸菌などの善玉のクロストリジウム

2:ふだんはおとなしくしているが腸内環境が悪化した時などに良くない働きをする日和見のクロストリジウム

3:基本的にヒトにとって悪い働きをする悪玉のクロストリジウム(ウェルシュ菌など)

参考:https://zendamakinblog.com/zendamakin/miyairi

善玉菌でもあり、日和見菌でもあり、悪玉菌でもある酪酸菌・・・。

そもそもこの善玉菌、日和見菌、悪玉菌という呼び方がどうなのか?という問題もあるので、あんまりそこを気にしないほうがいいのかもしれません。笑

酪酸菌と乳酸菌の違い

酪酸菌と乳酸菌、両方とも私たちにとって、うれしい効果をもたらしてくれる菌ですが、一体どこが違うのでしょうか?

酪酸と乳酸の違い

酪酸菌と乳酸菌は、作り出せるものが違います。

酪酸菌=酪酸を作る
乳酸菌=乳酸を作る

酪酸の効果

腸内に酪酸がたくさんできると腸内環境は酸性に傾きます。

酸性は悪玉菌にとってはつらい、そして善玉菌にとってはうれしい環境なので、腸内環境は良くなるといわれています。

酪酸や酢酸などの短鎖脂肪酸が産生され腸内が酸性に傾むけば、悪玉菌が抑制され腸内環境が改善します。

また、酪酸は大腸のエネルギーとなり、蠕動運動を活発化させ、便の排泄を促します。

参考:https://zendamakinblog.com/zendamakin/miyairi

また酪酸は短鎖脂肪酸の一種ですが、短鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を防いでくれることが知られていて、肥満防止やダイエットにつながると考えられています。

短鎖脂肪酸を作ることができる菌を、痩せ菌と呼ぶこともあります。そう考えると、酪酸菌は痩せ菌の一種なのです。

また酪酸が多い腸内環境では、大腸炎や大腸がんを抑制することも知られています。

酪酸によって分化誘導された制御性T細胞が大腸炎を抑制するという研究成果も報告されています。

参考:https://zendamakinblog.com/zendamakin/miyairi

腸内細菌が産生した酪酸が、ヒストンのアセチル化を促進し、p21遺伝子を刺激し、細胞サイクルをG1期で留めるタンパク質であるp21が大腸がんをG1期に留め置き大腸がんを抑制することが指摘されている。

参考:ウィキペディア

なんだか乳酸菌はもちろんいいんだけど、ダイエット中の方からみたら、酪酸菌もすごくいいような気がしてきますよね。

乳酸菌と酪酸菌のコンビがスゴイ

実は乳酸菌と酪酸菌は、お互いを高めあえることが知られています。

乳酸菌と酪酸菌は目的が一緒です。そして、乳酸菌は酪酸菌の増殖を促す働きがあることがわかっています。

乳酸菌は乳酸で腸内環境を酸性に傾けることを目指し、酪酸菌は酪酸で腸内環境を酸性に傾けます。この相乗効果で、両方がたくさん住んでいる腸は、善玉菌にとってとてもよい腸だといえるでしょう♪

乳酸菌は、乳酸を産生し腸管内のpHを酸性に傾けることで、有害菌の発育を抑制します。酪酸菌の増殖を促す働きもあります。

参考:http://www.toashinyaku.co.jp/public/kin.html

酪酸菌と乳酸菌の違いまとめ

酪酸菌と乳酸菌は、作り出せるものが違います。

酪酸菌=酪酸を作る
乳酸菌=乳酸を作る

でも、酪酸菌も乳酸菌も目的は一緒で、腸内環境を酸性にして、善玉菌にとってよい腸内環境を作ることを目指しています。

だからとても仲が良く、乳酸菌は酪酸菌の増殖を促す働きがあることもわかっています。

できることなら乳酸菌も酪酸菌も両方増やしたいですね!

工藤孝文先生
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長谷川ろみ

長谷川ろみ

本サイト「腸内革命」の編集長。元おデブの腸活&発酵life×クリエイター。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。

「自分の周りの人の腸内環境をアップデートする」ことが目標♪

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