乳酸菌は死んでても効果あるよ!殺菌乳酸菌(死菌)と生菌の違いと効果を知ろう!




工藤孝文先生
この記事の監修ドクター:工藤内科副院長 工藤孝文先生 詳しくはこちら

ちょっと前はいろいろなメディアで、「生きて腸まで届く乳酸菌」というフレーズが使われていたので、私の周りには、乳酸菌は生きていないといけないと考えている方がすごく多いです。

でも、別に、そんなに頑張って「生きて届けよう」と躍起にならなくても、大丈夫な菌もちゃんと存在します。

もちろんその乳酸菌の種類や効果にもよるけどね。

今回は、死んだ乳酸菌「殺菌乳酸菌(死菌)」についてまとめてみました。

「殺菌乳酸菌(死菌)」とは?

生きて腸まで届けないといけないと思われがちな乳酸菌。

でも、実際のところ、メーカー各社が販売している乳酸菌飲料やヨーグルトなどのラベルには、「乳製品乳酸菌飲料(殺菌)」って書かれているものもとても多いと思います。

殺菌って!!!
死んでるじゃん!!!!

って思う人も多分いるはず。笑

でも乳酸菌を扱うメーカーが、機能性をうたいながら、堂々と「乳製品乳酸菌飲料(殺菌)」って書くのには、ちゃんと理由があるのです。

カルピスさんの場合

カルピスの創業者の方がモンゴルに旅行に行ったときに、モンゴルの発酵乳の疲労回復効果にびっくりし、その菌を持ち帰ったことで生まれたカルピス。

今では、私たち日本人には欠かせない飲み物になっています。

実は、このカルピスに含まれるのは「乳製品乳酸菌飲料(殺菌)」です。カルピスさんは、この「乳製品乳酸菌飲料(殺菌)」を使っている理由をホームページ上でこのように述べています。

「カルピス」は、できたてのおいしさを保つために、最後に加熱殺菌をし、密封しています。乳酸菌自体は殺菌されておりますが、発酵によって体によい成分が作られたり、また牛乳の成分がより消化吸収しやすくなっていたりするという特性があります。

参考:https://withnews.jp/article/f0160326003qq000000000000000W00o10101qq000013137A

そう、菌にとっての発酵は、人間にとっての呼吸と同じです。

乳酸菌が生きているということは、ずっと発酵し続けてしまうということ。発酵が続けば、味が変わってしまうのもしょうがないことなんです。

いちばんおいしいところでとどめて、それをちゃんと流通させるには、乳酸菌を加熱殺菌する必要があるの。

でも、もちろんカルピスができる途中で乳酸菌が発酵することでできる生成物はふくまれたままなので、体に良い成分は作られてそのまま入っていますよ、という意味なんだよね。

カルピスには、カルピスに入っている乳酸菌によって、体に良い成分はできますが、乳酸菌自体は殺菌して死菌になっているよ、ということなんです。

明治さんの場合

「明治プロビオヨーグルトLG21」や「明治プロビオヨーグルトR-1」などの機能性の高さが話題になっているヨーグルトを多数発売している明治さん。

私の周りでも、実際に「明治プロビオヨーグルトR-1」を習慣的に食べるようになってから、花粉症が緩和したといっている人がたくさんいます。

でもね、実はこの「LG21」や「R-1」は、死菌なんです。生きていなくても、人間にとって良い効果を発揮してくれる乳酸菌の良い例なんですね。

死菌は食物繊維と同じように、私たちの腸にいる腸内細菌のえさになってくれるので、腸内環境をよくしてくれることがわかっているし・・・

LG21乳酸菌などは、生きた状態では胃の中でピロリ菌の活動を抑制する作用などを発揮し、死んだ菌は善玉菌の餌となって腸内環境をよくすることがわかっているそうです。

参考:https://withnews.jp/article/f0160326003qq000000000000000W00o10101qq000013137A

R-1乳酸菌の場合は、免疫賦活作用と呼ばれる、免疫力を高めてくれる作用があるのですが、この免疫賦活作用に関しては、菌が死んでても生きてても関係ないといわれているんです。

また、死んだ菌が腸内の免疫細胞を刺激して、低下している防御力を増強させる『免疫賦活』という効果があります。

「インフルエンザの感染予防に効果的」とテレビなどで紹介されたR-1乳酸菌などは、つくりだす多糖体が免疫賦活効果を発揮するため、生き死にはそれほど関係ないそうです。

参考:https://withnews.jp/article/f0160326003qq000000000000000W00o10101qq000013137A

R-1乳酸菌以外にも免疫賦活作用がある菌はあって、むしろ死んでるほうが効果が高いかも?というような研究結果も発表されているほどなんだよ~。

だから、期待する効果によっては、乳酸菌が死んでるとか、生きてるとか、そんなにこだわらなくてもいい場合もあるのです。

「殺菌乳酸菌(死菌)」のよいところ

生きて腸まで届けないといけない!!!という前提が強くある場合は、なかなか作れない商品もあるので、個人的にはそこにはあんまりこだわりたくないなと思います。

殺菌乳酸菌(死菌)ができたことで、いろいろな乳酸菌配合商品が生まれたと思いませんか?笑

チョコに入ったり、コーヒーに入ったり、クッキーに入ったり・・・気軽に乳酸菌を入れることができるようになったのは、殺菌乳酸菌(死菌)にも機能性があり、安定した品質と加工のしやすさが保たれることがわかってきたからなんです。

「殺菌乳酸菌(死菌)」の効果

「殺菌乳酸菌(死菌)」、最近とてもよく使われている印象があるけど、死んでてもいいんだよってわかったのって最近のことなのでしょうか?

「殺菌乳酸菌(死菌)」の効果は100年前から知られていた

「殺菌乳酸菌(死菌)」に効果があるというのは、実はむかーしむかしからわかっていたことなんです。

それもちょっと昔じゃないよ。なんと100年前にわかっていました。

2014年に行われた健康博覧会のレポートにこんな内容が紹介されています。

いまから100年ほど前に、ベロノウイスキー氏が犬の腸管にヨーグルトを注入し、腸内の腐敗産物の産生が抑制されたことを確認、さらに、コアンディー氏によって、マウスに加熱殺菌した乳酸菌を添加した餌を食べさせたところ8 %寿命が延びたことも確認している。これにより、殺菌乳酸菌においても健康効果があると論じられている。

参考:http://www.this.ne.jp/news/detail.php?nid=475

なんだわかってたんじゃん。ねぇ?

なぜ「殺菌乳酸菌(死菌)」が軽視されはじめたの?

これに関しては、バイオ研代表でバイオジェニックス連絡協議会議長を務める菅辰彦氏がこのようなことをおっしゃっているそう。

ヨーグルト中の乳酸菌は胃の中で死なず、無事に小腸に達すれば、それが増殖して発酵の状態に導くのではないかという仮説が生まれたため、それによって、メチニコフが提唱した殺菌乳酸菌(死菌)による健康効果も無視されてきたのでは?

参考:http://www.this.ne.jp/news/detail.php?nid=475

研究の結果、新しい仮説が生まれ、それを追い求めるあまりに昔でた研究結果がちょっと忘れられたかもしれないという、よくある話のようでした。

たしかにありえそう!

それに前向きな研究の新たな仮説なので、別にわるいことじゃないよね。

「殺菌乳酸菌(死菌)」とは?とまとめ

殺菌乳酸菌(死菌)は、殺菌されて死んでしまった乳酸菌のことです。

最近は、たくさんの商品にこの殺菌乳酸菌(死菌)が使われています。

その理由は、

死んでいるため、加工しやすいこと
死んでいるため、流通の間に品質が変わらないこと

が挙げられます。

殺菌乳酸菌(死菌)であっても、食物繊維と同じように腸内細菌のえさとして、腸内環境を整えてくれたり、免疫力アップなどの一部機能については、生きている菌よりも効果があるかもしれないとも言われています。

殺菌乳酸菌(死菌)だからって、だめっていうことはなく、人間にとってはいいことをもたらしてくれる大事な菌です。

殺菌乳酸菌(死菌)も生菌も、いろんな種類の菌をたくさんとるのがいちばんいいかもしれません。

参考にしてみてくださいね♪

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長谷川ろみ

長谷川ろみ

本サイト「腸内革命」の編集長。元おデブの腸活&発酵life×クリエイター。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。

「自分の周りの人の腸内環境をアップデートする」ことが目標♪

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