
今回は、こんな疑問にお答えします。
・発酵食品は美容や健康に役立つ食品だけど、食べ過ぎや体質に合わない場合はデメリットもある
・乳糖不耐症、ヒスタミン不耐症の人は注意が必要
「発酵食品は、微生物のちからで栄養価も吸収率もアップするパーフェクトな食材!」
…そう言われると、逆に不安になる方もいるかもしれません。
発酵食品のメリットが多いのは事実ですが、メリットがあれば必ずデメリットもあるハズです。

そこで今回は、発酵食品のデメリットだけを徹底調査!
発酵食品ブームの今だからこそ、発酵食品のデメリットを重箱の隅を楊枝でほじくりまくってみました。
もちろん、デメリットを回避するための注意点も合わせてをご紹介します。

目次
注意!メリットだけじゃない発酵食品
「発酵食品は意識してとるべき」
「発酵食品は習慣化したほうがいい」
「発酵食品は医者要らず」
発酵食品は、今やどこにいってもほめられる、健康・美容サポート食品のひとつです。
でも、本当に発酵食品は食べ続けるべきで、そこに検討の余地はないのでしょうか?
発酵食品のメリット
発酵食品には大きく5つのメリットがあります。
メリット➁ うま味が増えておいしさアップ
メリット➂ 発酵の過程で栄養価が増える
メリット➃ 発酵の過程で吸収しやすく分解される
メリット⑤ 腸内環境が整い、美容や健康をサポート
発酵さえしていれば長期保存ができるので、作り置きおかずの材料にもぴったり。
保存すればするほど栄養価もうま味もアップしておいしくなるし、健康や美容のよい成分は増えていきます。
ただ栄養成分が増えるだけではなく、きちんと消化吸収されやすいところまで分解されているので、胃や腸をムダに疲れさせることもありません。
発酵食品のメカニズムやメリットは、前回の記事にもまとめました。

一見するとデメリットなんてない発酵食品ですが、実は2つの条件が当てはまった場合は、注意が必要です。
条件➁ 腸の状態がすでに悪い、もしくは体質に合わない場合
健康や美容の良いと聞くと、よく自分の体を観察せずに言われるがままに発酵食品を食べ続ける人がいます。

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発酵食品を大量に食べ続けるデメリット
発酵食品を大量に食べ続けることによって予想できるデメリットは、以下の3つです。
デメリット➁ 糖質過多によるダイエット失敗
デメリット➂ 添加物過多による腸内環境の悪化
一つずつ見ていきましょう。
デメリット① 塩分過多によるむくみ
発酵食品を大量に食べ続けるデメリットの1つ目は、塩分過多によるむくみです。
発酵食品のデメリットは、塩分が多く含まれた食品が多いことです。

実際に漬物やキムチの食塩の量を見てみると…
きゅうりのぬかみそ漬 | 大根のぬかみそ漬 | キムチ | |
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 28 | 29 | 27 |
たんぱく質(g) | 1.5 | 1.3 | 2.3 |
脂質(g) | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
炭水化物(g) | 6.2 | 6.7 | 5.4 |
食塩相当量(g) | 5.3 | 3.8 | 2.9 |
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、1日の塩分摂取量の基準は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
また、WHO(世界保険機関)では、1日5g未満を掲げています。

発酵食品に塩分が多い理由は明確です。
雑菌は塩がニガテなので、発酵している間に雑菌を寄せ付けないようにするためです。
常温で発酵させる味噌やキムチなどの発酵食品は、腐らせないため(=雑菌を寄せ付けないため)に必ず塩を入れることになります。

塩分の採り過ぎは、体内に水分をため込んでしまいむくみを発生させるだけでなく、高血圧の原因にもなります。
デメリット➁ 糖質過多によるダイエット失敗
発酵食品を大量に食べ続けるデメリットの2つ目は、糖質過多によるダイエット失敗です。
発酵食品は比較的糖が多い食べものが多くなります。
その理由は、微生物のエサとしてある程度の糖が必要だからです。

また、市販の発酵食品の場合は、砂糖がたくさん含まれているものも多いです。
加糖タイプのヨーグルトや乳酸菌飲料は意外と糖が多いので、食べ過ぎないように注意しましょう。
デメリット➂ 添加物過多による腸内環境の悪化
発酵食品を大量に食べ続けるデメリットの3つ目は、添加物過多による腸内環境の悪化です。
市販の発酵食品のうち、漬物やキムチ、乳製品や甘酒などの加工品には、人工甘味料や保存料などの腸内環境を乱すと言われる添加物が含まれていることがあります。
2017年にアメリカのハワイ大学や2019年にチェコのカレル大学で行われたマウス実験(※1、2)によると、安息香酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、亜硫酸塩などの「保存料」は腸内細菌の多様性を低下させる可能性があることが発表されています。

また、2014年にイスラエルで行われた研究(※3)によると、アスパルテームなどの人工甘味料も腸内細菌叢を変化させ、糖代謝の異常を招く可能性も示唆されています。

発酵食品は発酵食品でも加工品の場合は、微生物による発酵はしておらず、うま味を添加して発酵している風の味を作っているだけのことも少なくありません。
購入する際は成分表をよく見て、なるべく材料がシンプルなものを選びましょう。
発酵食品が合わない場合のデメリット
発酵食品が合わない可能性が考えられる人は、以下の3つです。
デメリット➄ ヒスタミン不耐症の人
一つずつ見ていきましょう。
デメリット➃ 乳糖不耐症の人
発酵食品が合わない可能性が考えられる人は、乳糖不耐症の人です。
=乳糖を分解できない人
発酵食品の中でも身近で食べやすいものにヨーグルトがあります。
ヨーグルトは料理をする必要がなく、そのまま食べられるので習慣化しやすい発酵食品ですが、一方で体に合わない人が多い発酵食品のひとつでもあります。
お腹に張りを感じたり、下痢や便秘がひどくなる場合はムリして食べ続けないようにして、別の発酵食品にトライしてみましょう。
デメリット➄ ヒスタミン不耐症の人
発酵食品が合わない可能性が考えられる人は、ヒスタミン不耐症の人です。
ヒスタミンは、アレルギーや食中毒の原因となりやすい物質で、赤身の魚や発酵食品に多く含まれると言われています。
ヒスタミンを分解する酵素が不足していると、アレルギー反応に近い症状が出ることがあるので、注意が必要です。
消費者庁のホームページ(※5)によると、ヒスタミン不耐症で避けるべき食べ物は以下のとおりです。

そもそもヒスタミン不耐症の原因は、腸壁が弱くなり腸漏れを起こすリーキーガット症候群や小腸で腸内細菌が異常発生してしまう小腸内細菌異常増殖症(SIBO)の場合もあるので、普段から腸内環境を整えることを意識し、バランスのよい食生活を意識することが大切です。
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発酵食品を食べ続ける時の注意点
発酵食品は、健康や美容をサポートしてくれる食品ですが、食べ過ぎや体に合わない場合はデメリットもあります。
発酵ライフをリスクなく楽しむための注意点は以下の4つです。
注意点➁ 市販の発酵食品は成分表をチェック
注意点➂ 自分の体質を知る努力も大事
注意点➃ まずは2週間!体の変化を無視しない
一つずつ見ていきましょう。
注意点➀ 食べ過ぎない
発酵食品に限らず、食生活はバランスがなによりも大切です。
メリットの多い食品であっても、そればかり食べてしまうと栄養は偏りますし、発酵食品の場合は塩分や糖分の採り過ぎになる可能性があります。
食べ過ぎには注意しましょう。
注意点➁ 市販の発酵食品は成分表をチェック
市販の発酵食品には、保存料や甘味料などの添加物がたくさん含まれているものも多いです。
購入する際はウラに書かれた成分表をチェックして、なるべく原材料がシンプルなものを選びましょう。
注意点➂ まずは2週間!体の変化を無視しない
発酵食品を継続的に食べようと決めたら、まずは2週間試してみることをおすすめします。
何も考えずに食べ続けると、体の小さい変化に気がつけないので、食べ始めたらちゃんと意識して便を観察したり、肌の調子をチェックして、体に変化がないか意識することが大事です。
少しでも違和感があったら一度やめて、別の発酵食品を試すなど実験をしてみてください。
実験を繰り返すうちに自分に合う発酵食品が分かるようになります。
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まとめ~発酵食品のデメリット~
発酵食品は、健康や美容をサポートしてくれるメリットの大きい食品です。
メリット➁ うま味が増えておいしさアップ
メリット➂ 発酵の過程で栄養価が増える
メリット➃ 発酵の過程で吸収しやすく分解される
メリット⑤ 腸内環境が整い、美容や健康をサポート
しかし、食べ過ぎたり、自分に合っていないことに気がつかずに続けていると、体に悪影響を及ぼすこともありえます。
発酵食品を大量に食べ続けたり、自分に合っていない発酵食品を食べ続けていると、こんなデメリットが予想できます。
デメリット➁ 糖質過多によるダイエット失敗
デメリット➂ 添加物過多による腸内環境の悪化
デメリット➃ 乳糖不耐症の人
デメリット➄ ヒスタミン不耐症の人
発酵ライフをリスクなく楽しむための注意点は以下の4つです。
注意点➁ 市販の発酵食品は成分表をチェック
注意点➂ 自分の体質を知る努力も大事
注意点➃ まずは2週間!体の変化を無視しない
発酵食品を上手に生活にとりいれる工夫をもっと知りたい方は、発酵ライフアドバイザー養成講座&コミュニティで継続的に情報収集するのもおすすめです。
参考にしてみてね。
参考文献~発酵食品のデメリット~
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29045472/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31548508/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25231862/
https://www.nature.com/articles/s41538-017-0006-0
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/topics/topics_003/
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