麹菌は冷凍すると死ぬ?!米麹の保存方法と生麹と乾燥麹の違い

困った人
生麹に含まれる麹菌は冷凍保存すると死にますか?米麹が使いきれない場合のおすすめの保存方法をおしえて!

今回は、こんな疑問にお答えします。

本記事の結論
・生麹に含まれる麹菌は、冷凍保存すると活動が停止する
・米麹が使いきれない場合のおすすめの保存方法は、冷凍庫で保存すること。冷蔵より長持ちし、火入れより栄養素や酵素の効果が長持ちする

甘酒や塩こうじを作る時に、必ず使う米麹。

米に「麹菌」を繁殖させたものがその正体です。

菌が繁殖しているならば「死なせてはいけない」と感じて、米麹の保存方法に迷う方が多いのではないでしょうか?

それも一言に「米麹」と言っても、生麹、乾燥麹、板麹などいろんな米麹があるので、麹の種類別に最適な保存方法が違うハズです。

今回は米麹の保存方法と生麹と乾燥麹の違いを徹底解説!麹菌は冷凍すると死ぬのかも合わせて整理してみました。

長谷川ろみ
この記事を書いた人:腸活研究家 長谷川ろみ詳しくはこちら
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結論:麹菌は冷凍すると死ぬのか?

麹菌は冷凍しても死滅するわけではありませんが、活動しなくなります。

麹菌は100種類以上の酵素を持つ真菌類の一種で、増殖しやすい温度は13℃以上45℃くらいまでです。(※1)

そして熱に弱いので、60℃以上になると死滅してしまいます。

長谷川ろみ
麹菌は熱には弱いけど、寒さには比較的強くて、寒くなると冬眠するようなイメージ…が近いかもしれません。

麹菌が死んでいても生きていてもどっちでもいい

「麹菌が死んだら、甘酒や味噌、塩こうじが作れない!」と心配している方が多いかもしれません。

でも、実は麹菌が死んでようが、生きていようが、ヒトからするとそんなに関係ないんです。

なぜなら、麹菌の生命に関わらず、生きている時に麹菌が作ってくれた酵素が米麹にたっぷり含まれていて、わたしたちはその酵素を使って発酵食品を作るから。

麹菌は「生きもの」で酵素は「道具」

麹菌=生きもの
=道具(栄養素を分解するハサミのようなもの)

米麹には、たんぱく質を分解する酵素「プロテアーゼ」やでんぷんを分解する酵素「アミラーゼ」、脂肪を分解する酵素「リパーゼ」をはじめとする100種類以上の酵素(ハサミ)が含まれています。

この酵素(ハサミ)は、麹菌が生きていても死んでいても変わらず使うことができます。

でも、(ハサミ)も壊れないわけではありません。酵素は90℃ぐらいまでしか活発に働かないので、例えば甘酒を作った後に火入れ(=甘酒を沸騰させること)してしまうと、酵素は失活し、これ以上栄養素は分解されなくなります。

麹菌:60℃で死滅
酵素:(種類にもよるが)約90℃で壊れる

麹菌がなぜ「体にいい」と言われるのか。

それは、麹菌が大量の酵素を持っていて、その酵素がたくさんの栄養を分解してくれて、代謝を高めるビタミンやミネラル、美白効果があるコウジ酸、腸内環境を整えるオリゴ糖などを作ってくれるからです。

長谷川ろみ
麹菌自体が体に良いわけではないんです。…でも死んじゃった麹菌の菌体は、食物繊維と同じように、私たちの腸内環境を整えてくれます。そう考えると死菌もありがたい成分の一つですね。

それでは、この「麹菌は冷凍すると死なないけど活動しなくなる」という点を踏まえて、米麹の保存方法を整理してみましょう。

長谷川ろみ
最適な保存方法は、米麹の種類にもよるんです。まず米麹が一体何なのか…その正体から整理しますよ~

米麹とは?

麹とは、蒸したお米や麦、そして大豆などの穀物にカビをはやしたもの。

そして米麹とは、蒸したお米にカビをはやしたもののことを言います。

長谷川ろみ
ここで言う「カビ」とはもちろん「麹菌」のことです。麹菌はカビの一種なんですね。

生麹と乾燥麹の違い

米麹には、大きくわけて2種類あります。

➀生麹:蒸し米に麹菌をふりかけ、かもしたもの
➁乾燥麹:蒸し米に麹菌をふりかけ、かもしたものを乾燥させたもの

生麹と乾燥麹の違いは、作った後に乾燥させているか、させていないかのみで、乾燥麹にすると、麹菌は冬眠しているのと近い状態になり、麹菌の活動は止まります。

一方の生麹は、麹菌がずっと活動している状態です。

そのため、麹菌の酵素の分解力はかなり強く、分解力が必要なお料理の時(お肉を柔らかくしたいなど)は、生麹のほうがよいと言われています。

生麹の長所と短所
〇長所:麹の分解力が強い
〇長所:水に戻さなくてもすぐ使える
×短所:常温保存出来ない(10度以下の保存が必須)
×短所:乾燥麹に比べると値段が高め
乾燥麹の長所と短所
〇長所:常温で数か月保存可能
〇長所:生麹に比べると値段が安め
×短所:生麹に比べると麹の分解力が弱い
×短所:水で戻す必要がある(または水を多く使う必要がある)
長谷川ろみ
乾燥麹が長持ちするのは、麹菌や酵素の活動が止まっているからなんですね。乾燥麹を水に戻すと、また麹菌は活発に動くようになります。

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米麹の日持ち時間

米麹の日持ち時間は、米麹の種類やメーカーによっても大きく変わりますが、ここでは平均的な目安をみてみましょう。

生麹の日持ち時間

生麹の日持ち時間は、一般的には1週間以内に甘酒や塩こうじや味噌などに使うことが推奨されます。

2週間以上使わないのであれば、保存方法を変えるのがベターです。

長谷川ろみ
麹やさんによって特別な保存が必要な期間は違います。わたしがアドバイスをもらったのは、2週間以上とか、1か月以上とか…2週間使わないなら対策を打ったほうが安全かも?!

乾燥麹の日持ち時間

乾燥麹の日持ち時間は、数か月以上です。

乾燥麹の日持ち時間もメーカーによって推奨期間が異なりますが、1年ぐらいはOKという方もいるので、しばらくは劣化しない印象です。

乾燥麹であっても暑いところに置きっぱなしにしていいという事ではなく、なるべく直射日光を避けた場所、なおかつ湿気が少ない場所に密閉した容器等に入れて置いておくようにしましょう。

生麹の保存方法

それでは日持ち時間が過ぎてしまいそうな米麹はどのように保存するのがよいのでしょうか?

米麹の保存方法も生麹と乾燥麹で違います。まずは長期保存が難しい生麹から見ていきましょう。

生麹の保存方法は大きく分けて3つあります。

保存方法➀ 冷蔵庫で保存
保存方法➁ 冷凍庫で保存
保存方法➂ 塩切麹にして保存

一つずつ見ていきましょう。

保存方法➀ 冷蔵庫で保存

生麹を2~3週間のうちに使い切る予定の場合は、冷蔵庫で保存するのが有効です。

冷蔵庫で保存すると、酵素の分解力を保持したまま保存できます。

また、生麹を常温で保管するのはやめましょう。

季節や日当たりによっては、常温で40℃前後まで上がってしまいます。

そのまま放置すると麹菌の活動が停止してしまいます。

この状態を「焼け麹」と言います。

保存方法➁ 冷凍庫で保存

生麹を2~3週間のうちに使い切るのが難しいと判断した場合は、冷凍庫で保存しましょう。

冷凍庫で保存すると、酵素の分解力は弱まってしまう可能性もありますが、数か月間保存できます。

冷凍と解凍を繰り返すと、麹菌や酵素にダメージを与えてしまうので、米麹は小分けにして計画的に使用することをおすすめします。

保存方法➂ 塩切麹にして保存

生麹を2~3週間のうちに使い切るのが難しいと判断した場合のうち、味噌や塩こうじなど塩と一緒に使うことが決まっていて、常温で保管したい場合は、塩切麹と呼ばれる米麹を塩を合わせた状態で保存することもできます。

この場合は常温にも関わらず、冷凍保存と同じように数か月持たせることができます。

ただこの方法だとすでに塩が混ざっているので、用途に制限が出ます。塩を使わない甘酒づくりなどには使えませんので注意しましょう。

冷凍すると多少は酵素の元気がなくなるので、その点が気になる方は塩と混ぜる塩切麹もおすすめです。

乾燥麹の保存方法

乾燥麹は生麹と違って、すでに長期保存が可能な状態に乾燥しているので、常温でも数か月保存可能です。

もちろん早く使うに越したことはありませんが、生麹ほど気にすることはありません。


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冷凍した米麹の解凍方法と使い方

冷凍した米麹の解凍方法としては、常温解凍がベストです。

そのまま2時間ほど放置してから使いましょう。

長谷川ろみ
わたしは常温解凍が待てなくて、冷凍のまま使ってしまうこともありますが、塩麴でも甘酒でも失敗したことはありません。冷凍のままでもいいや~と言うわたしみたいなズボラな方は、必要な分量だけ冷凍庫から取り出して使うのもありかもです。

冷凍後の酵素は失活しないの?

冷凍中は失活していた酵素も、常温に戻すと問題なく使えるようになります。

米麹を冷凍保存するとカチカチに凍ってしまうと思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

米と米はパラパラのままくっつきませんし、使いたい分量だけ取り出すことも容易です。

長谷川ろみ
甘酒も塩麹も味噌も…わたしは失敗したことないなぁ…。ただなんども冷凍と解凍を繰り返すと間違いなく分解力は落ちるのでもちろん早めに使い切るのがベストです。

冷凍後の栄養成分の変化

冷凍後の米麹の栄養成分に大きな変化はありません。

もちろん冷凍焼けしてしまう心配はありますが、冷凍の場合は数か月であれば大きな問題はないと言われています。

冷凍では問題ありませんが、火入れや高温の場所への放置には注意が必要です。

麹菌は50~60℃で死んでしまい、酵素は高温になると変質して効力が失活します。

調理済みの甘酒や塩麹も同様です。特に調理済みの場合は麹菌がせっかく作ったビタミンが壊れてしまいます。

ビタミン類は加熱に弱いものが多いので、温かい場所や火入れなど温度が上がる環境については細心の注意が必要です。

麹菌の冷凍に関する良くある質問

麹菌の冷凍に関するその他の良くある質問をまとめました。

質問➀ 米麹で作った甘酒は冷凍できる?栄養は変化する?

米麹甘酒は、冷蔵庫なら1週間程度まで保存可能だと言われています。

甘酒は長時間温めて作るので、完成した時には麹菌はほとんど死滅していますし、酵素もかなり弱っている状態ですが、まだ酵素は活動しているので、1週間以上日持ちさせたければ、完全に酵素の働きを止める必要があります。

完全に酵素の働きを止めるには、火入れが必要です。

火入れ
=鍋に米麹甘酒を入れて、5分程度沸騰させること

沸騰させると酵素の活動が止まるので1週間と少しぐらいなら日持ちしやすくなります。ただし、熱に弱いビタミンが壊れてしまうので、ビタミン量は減ってしまうことが前提です。

もし栄養素を壊したくないのであれば、冷凍保存がおすすめです。

ドロドロした甘酒の場合はジップロックなどのジッパー付きの保存袋に甘酒を入れて、冷凍庫で保存してもカチカチには凍りません。

飲む分だけ都度出して飲むことができて便利です。

しかしサラサラの甘酒の場合は凍ってしまうこともあるので、製氷皿に注いでキューブ状に凍らせるのがおすすめです。

1つずつ解凍することができるので、自分が必要な分だけ飲むことができます。


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まとめ~麹菌は冷凍すると死ぬ?!米麹の保存方法~

麹菌は冷凍しても死滅するわけではありませんが、活動しなくなります。

麹菌は100種類以上の酵素を持つ真菌類の一種で、増殖しやすい温度は13℃以上45℃くらいまでです。

そして熱に弱いので、60℃以上になると死滅してしまいます。

「麹菌が死んだら、甘酒や味噌、塩こうじが作れない!」と心配している方が多いかもしれません。

でも、実は麹菌が死んでようが、生きていようが、ヒトからするとそんなに関係ないんです。

なぜなら、麹菌の生命に関わらず、生きている時に麹菌が作ってくれた酵素が米麹にたっぷり含まれていて、わたしたちはその酵素を使って発酵食品を作るから。

また、米麹の保存方法は、米麹の種類によって異なります。

乾燥麹の場合は常温でも数か月持ちますが、生麹の場合は冷蔵庫か冷凍庫で保存してください。塩を混ぜても問題なく、常温保存にしたいのなら、塩切麹にして保存することも可能です。

保存方法➀ 冷蔵庫で保存
保存方法➁ 冷凍庫で保存
保存方法➂ 塩切麹にして保存

参考にしてみてね。

参考文献

麹菌と麹~麹菌は冷凍すると死ぬ?!米麹の保存方法~
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/89/11/89_11_873/_pdf/-char/ja
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