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長谷川ろみ
編集長:長谷川ろみ麹のちから推進委員会代表。元おデブの腸活研究家。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。詳細はこちら>

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もろみとは?種類や特徴、効能や作り方まで徹底解説!「醪」と「諸味」の違いは?

もろみとは?種類や特徴、効能や作り方まで徹底解説!「醪」と「諸味」の違いは?

この記事で解決できるお悩み
・発酵食品の「もろみ」ってなに?
・「もろみ」の作り方や栄養成分、効能が知りたい
・「醪(もろみ)」と「諸味(もろみ)」は何が違うの?

長谷川ろみ

この記事では、こんなお悩みを解決します!

近所のスーパーやコンビニではなかなか目にすることができない発酵食品の「もろみ」。

みなさんは食べたことはありますか?

醤油を手作りしたことがある発酵マニアな人達の間では「アレはおいしい」と話題になることも多い、魅惑の液体です。

それと同時に、「醤油もろみ」や「清酒もろみ」、「もろみ味噌」や「もろみ酢」など、「もろみ」と名前についた食品が多く、なんのことを指しているのかよくわからないという問題も…。

そこで今回は、「もろみ」について大解説!

発酵食品の原点ともいえる「もろみ」の定義はもちろん、効能や作り方もご紹介します。

長谷川ろみ

この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら

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目次

「もろみ」とは?

もろみとは、日本酒や焼酎、味噌や醤油などの発酵食品を作る工程で、それぞれの原料を混ぜて発酵熟成させたもののことを指します。

長谷川ろみ

重要なのは、まだ粕(かす)をしぼっていない状態のことを指しているということ!絞る前のどろどろの液体のことを「もろみ」と言います。

特によく「もろみ」が取り上げられるのは、日本酒と醤油です。

これらはそれぞれ違う漢字を持っています。

醪(もろみ)=日本酒のもろみのこと
諸味(もろみ)=醤油のもろみのこと

長谷川ろみ

同じどろどろの液体でも日本酒の場合は醪(もろみ)、醤油の場合は諸味(もろみ)という漢字を使います。それではそれぞれについて深堀してみましょう。


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「もろみ」の種類と作り方

「もろみ」の種類には、こんなものがあります。

➀ 清酒もろみ(=醪:もろみ)
➁ 醤油もろみ(=諸味:もろみ)
➂ もろみ味噌
➃ もろみ酢

それぞれの概要や作り方を見てみましょう。

作り方➀ 清酒もろみ(=醪:もろみ)

醪(もろみ)は、日本酒ができる前の(絞る前の)どろどろの液体のことです。

醪(もろみ)
=日本酒ができる前の(絞る前の)どろどろの液体のこと
=別名:清酒もろみということもある

日本酒の作り方をざっくり単純化すると、以下のとおりです。

第一段階:米+米麹(こうじ)+酒母(しゅぼ)+仕込み水を混ぜて発酵させる
第二段階:発酵してどろどろになった醪(もろみ)をしぼり、液体だけにする
第三段階:日本酒(液体)と酒粕(固体)に分けられる

第二段階でできたどろどろの液体が醪(もろみ)で、第三段階で液体だけになったものが日本酒(=酒税法上の清酒)です。

長谷川ろみ

醪(もろみ)の状態では、酒税法上ではまだお酒に分類されていません。アルコールはいっぱい含まれているけどね。お酒として売るときは必ず「絞る」工程が必要です。

また、第二段階のどろどろの醪(もろみ)のまま販売されることもあります。これが「どぶろく」です。

どぶろく
=もろみ(醪)をしぼらずにそのまま製品化したもの
=酒税法上は「その他の醸造酒」であり「清酒」ではない
=別名:もろみ酒とも言う

長谷川ろみ

また荒い布で濾すだけの「にごり酒」という種類のお酒もあるよ。日本酒のビンの中に白っぽいものが沈んでいたり、白濁していたり、味も濃厚でクセがあります。一部の日本酒ファンの間では人気です。

作り方➁ 醤油もろみ(=諸味:もろみ)

諸味(もろみ)は、醤油ができる前の(絞る前の)どろどろの液体のことです。

諸味(もろみ)
=醤油ができる前の(絞る前の)どろどろの液体のこと
=別名:醤油もろみということもある

醤油の作り方をざっくり単純化すると、以下のとおりです。

第一段階:大豆+食塩+小麦+種麹を混ぜて発酵させる
第二段階:発酵してどろどろになった諸味(もろみ)をしぼり、液体だけにする
第三段階:醤油(液体)と醤油粕(固体)に分けられる

第二段階でできたどろどろの液体が諸味(もろみ)で、第三段階で液体だけになったものが醤油です。

長谷川ろみ

醤油をしぼった後の板状の醤油粕は、おつまみにして食べる人もいますよね。しょっぱすぎてなかなかそのまま食べられないですが、栄養は満点なので加工して家畜のえさになることもあるそうです。

株式会社ヤマト醤油味噌では、通常の醤油だけでなく、醤油もろみも販売されているので、100g中の原材料や成分を比べてみましょう。

醤油醤油もろみ
内容搾った後の醤油(液体)のみ搾る前の醤油(液体)+醤油かす(固形分)
原材料名大豆(国産)、小麦(国産)、食塩/アルコール大豆(アメリカ)、小麦(アメリカ)、食塩/アルコール、酸味料
エネルギー46kcal106kcal
たんぱく質5.7g10.4g
脂質0.0g2.6g
炭水化物5.7g10.3g
食塩相当量12.8g13.8g
備考搾った分の菌体成分(麹菌・乳酸菌・酵母)とその代謝成分(ペプチド・有機酸・ビタミンなど)は含まれない搾っていないので、菌体成分(麹菌・乳酸菌・酵母)とその代謝成分(ペプチド・有機酸・ビタミンなど)がそのままとれる

引用:株式会社ヤマト醤油味噌

長谷川ろみ

同じ100gですが、醤油と醤油もろみではエネルギーもたんぱく質も脂質も約2倍の差があります。搾りかすのほうにも栄養がたくさん含まれていることがわかりますね。

醤油は発酵の過程で、麹菌・酵母・乳酸菌の3種類が関わって作られます。

麹菌=初期に多い、糖を作る
乳酸菌=中期に多い、乳酸を作る
酵母=後期に多い、アルコールを作る

初期に追加される麹菌は、タンパク質分解酵素(=プロテアーゼ)や糖質分解酵素(=アミラーゼ)などの酵素をたくさん持っています。

麹菌は栄養素を分解して、アミノ酸などのうま味の素や、ブドウ糖やオリゴ糖などの乳酸菌のエサを作ってくれます。

同時に塩に弱い麹菌は少しずつ減っていき、比較的塩に強い乳酸菌が麹菌が作ってくれた糖をエサにしながら増えていきます。

乳酸菌は、乳酸を作ります。乳酸がたくさん含まれた醤油には、酸がニガテな腐敗菌が寄り付けなくなるので、腐敗しにくくなります。

しかし、乳酸菌は実は酸に弱いので、自ら作った酸にやられて減っていき、今度は酵母が増えていきます。

酵母菌はアルコールを作るので、芳醇な香りがする風味豊かな醤油ができますが、やっぱり酵母菌もアルコールに弱いので、自ら作ったアルコールにやられて少しずつ減っていきます。

このように醤油が完成するまでにはいろんな菌が関わり、麹菌→乳酸菌→酵母菌と入れ替わっていきます。

麹菌→乳酸菌→酵母

また、それと同時に糖やアミノ酸、アルコールなどがたくさん作られたおかげで、うま味や糖がたくさん含まれた丸みのあるおいしい醤油ができるのです。

最終的には麹菌、乳酸菌、酵母菌とすべて減ってしまうわけだけど、死菌でもちゃんと醤油もろみには残っています。死菌は食物繊維と同じように腸内環境を整えてくれると言われているので、醤油もろみごと食べたほうが腸活効果は高いと言われているの。

アミノ酸=うま味成分
ぶどう糖=甘味成分
アルコール=芳醇な香り

液体をしぼらない醤油もろみは、「醤油の素」とも言われ、味が濃厚で芳醇な香りに包まれています。

長谷川ろみ

だしが入っているのかと勘違いするぐらいうま味や甘味、酸味などいろんな味がするんです。もちろん、香りも濃厚!そのまま野菜につけたり、調味料としてお料理にも使えます。

作り方➂ もろみ味噌

もろみ味噌は、醤油もろみと同じ工程で作られます。

しかし、醤油と違って、主役は最終的に絞られる醤油ではなく、もろみ味噌が主役です。

そのため、醤油の規格に合わせて作る必要はなく、材料はバラエティに富んでいて、塩分量を少なくしたり、麹を増やして甘くしたり、砂糖などの調味料を入れるなどのアレンジがされています。

もろみ味噌
=大麦や大豆、米などで作った麹を塩水で発酵・熟成させたもの
=塩分を少なめにしたり、糖を多めにしたり、麹や麦のつぶを残すなどのアレンジがされている

きゅうりにつけて食べる「もろきゅう」は、このもろみ味噌を使った料理です。

株式会社ヤマト醤油味噌のホームページから引用した醤油や醤油もろみと栄養成分を比べてみると…

醤油醤油もろみひしお味噌(もろみ味噌)
エネルギー46kcal106kcal198kcal
たんぱく質5.7g10.4g6.5g
脂質0.0g2.6g2.7g
炭水化物5.7g10.3g38.8g
食塩相当量12.8g13.8g4.8g

引用:株式会社ヤマト醤油味噌(醤油と醤油もろみについて)
引用:文部科学省|食品成分データベース(日本食品標準成分表2020年版)(ひしお味噌について)

長谷川ろみ

炭水化物(糖質)が多めですね。もろみ味噌は、味に丸みを持たせるために糖分多めに作られているものが多い印象があります。

作り方➃ もろみ酢

もろみ酢は、焼酎や泡盛を作る工程でできる酢です。

もろみ酢
=焼酎や泡盛のもろみを絞ってできた酒粕を圧搾・ろ過したもの

もろみ酢は酢酸発酵している食用酢とは別で、つんとした酸味は少なく、希釈せずストレートで飲むこともできます。
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「もろみ」の栄養と効能

一言に「もろみ」と言っても、もろみには多くの種類があることがわかりました。

もちろんそれぞれ原料が違うので、栄養や効能も異なります。しかし、共通しているのはそれぞれ発酵の過程を経ているということです。

発酵の過程を経ていることで、以下の成分が多く入っていることが期待できます。

効能➀ アミノ酸・ビタミンB群による代謝アップ
効能➁ 麹菌・乳酸菌などの菌体による腸内環境の改善
効能➂ レジスタントプロテインによる血中コレステロールの改善

効能➀ アミノ酸による代謝アップ

アミノ酸は肝臓に運ばれ、体の各組織のタンパク質を作り替え、代謝を高めることができます。

・脂肪燃焼を促進する
・体力の維持や向上、疲労回復を助ける
・肌のターンオーバーを正常化する
・免疫力を高める
・ストレスを軽減し、睡眠を改善するなど

効能➁ 麹菌・乳酸菌などの菌体による腸内環境の改善

麹菌・乳酸菌・酵母などの菌体は、食物繊維と同じように腸内細菌のエサになります。

・腸内環境の改善(善玉菌と悪玉菌のバランス改善)
・便秘の緩和
・下痢の緩和
・ストレスを軽減し、睡眠を改善するなど

効能➂ レジスタントプロテインによる血中コレステロールの改善(※1)

レジスタントプロテインは、コレステロールや糖が吸収される前に結合して排出を促してくれます。

・腸内環境の改善
・食後血糖値が急激に上がるのを防ぐ
・血中コレステロールが上がるのを防ぐ
・心筋梗塞や脳卒中の予防 など

長谷川ろみ

日本酒や醤油もいいけど、実はカスのほうにも栄養はたくさん含まれるです。できる限り全部食べたいよね。


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「もろみ」の食べ方をチェック!

実際にもろみを食べている方の口コミをご紹介します。

口コミ➀ 醤油しぼり後の醤油もろみはそのままでおいしい!
口コミ➁ 鷹の爪やガーリックと合わせた加工品も存在!
口コミ➂ もろみ味噌はやっぱりきゅうりと一緒が鉄板?!

一つずつ見ていきましょう。

口コミ➀ 醤油しぼり後の醤油もろみはそのままでおいしい!

長谷川ろみ

一度自分で醤油を作ってしまうと、醤油もろみ食べたさに何度も作っちゃうワナにハマる人多数!

口コミ➁ 鷹の爪やガーリックと合わせた加工品も存在!

https://twitter.com/katauoya_/status/1357822367221706752
長谷川ろみ

わぁ、いろんな商品があるんだなぁ~~!

長谷川ろみ

もろみ味噌のお供はやっぱりきゅうり!他にもエシャロットやナスというご意見もありました。

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まとめ:「もろみ」とは?効能や作り方を解説!

もろみとは、日本酒や焼酎、味噌や醤油などの発酵食品を作る工程で、それぞれの原料を混ぜて発酵熟成させたもののことを指します。

特によく「もろみ」が取り上げられるのは、日本酒と醤油です。これらはそれぞれ違う漢字を持っています。

醪(もろみ)
=日本酒ができる前の(絞る前の)どろどろの液体のこと
=別名:清酒もろみということもある

諸味(もろみ)
=醤油ができる前の(絞る前の)どろどろの液体のこと
=別名:醤油もろみということもある

また、もろみ味噌やもろみ酢もファンが多い発酵食品のひとつです。

もろみ味噌
=大麦や大豆、米などで作った麹を塩水で発酵・熟成させたもの
=塩分を少なめにしたり、糖を多めにしたり、麹や麦のつぶを残すなどのアレンジがされている

もろみ酢
=焼酎や泡盛のもろみを絞ってできた酒粕を圧搾・ろ過したもの

一言に「もろみ」と言っても、もろみには多くの種類があることがわかりました。

もちろんそれぞれ原料が違うので、栄養や効能も異なりますが、総じて代謝アップや腸内環境の改善、血中コレステロールの改善効果が期待できる成分が多く含まれることがわかりました。

効能➀ アミノ酸・ビタミンB群による代謝アップ
効能➁ 麹菌・乳酸菌などの菌体による腸内環境の改善
効能➂ レジスタントプロテインによる血中コレステロールの改善

発酵食品である「もろみ」はわたしたちの健康・美容を助けてくれることが期待できそうです。

ぜひ、発酵食品を日々の食生活に活用しましょう。

参考にしてみてね。

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参考文献

(※1)消化管で作用する疾病予防成分に関する栄養学的研究
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/65/6/65_253/_pdf

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