塩麹は体に悪い?デメリットや危険性を発酵のプロが解説!効果効能だけじゃないってホント?

塩麹は体に悪い効果効能だけじゃなくデメリット

【この記事で解決できるお悩み】
・「塩麹は体に悪い」というウワサの理由が気になる…
・塩麹のメリットだけじゃなく、デメリットや危険性もおしえて!
・市販の塩麹を買うなら、どんなポイントで選ぶ?

長谷川ろみ

この記事では、こんなお悩みを解決します!

2010年、料理をなんでもおいしくしてしまう「魔法の調味料」として一躍ブームになった塩麹。

2020年代の今、塩麹は味噌や醤油に次ぐ、和食の定番調味料になりました。

塩麹が気になる人

うーん、塩麴は昔に比べたらたしかに定番の調味料ではあるけど、正直詳しくは知らないんだよね。

長谷川ろみ

そういう人多そう!塩麹は体に良いというメリットばかりとりあげられるけど、「デメリットもあるはず」と心配している人も多いかもしれません。

そこで今回は、「塩麹は体に悪いのか?」を発酵ライフアドバイザープロが大解説!

巷にはびこる塩麹に関する悪いウワサを聞いて、「実は体に悪いのでは?」と心配されている方向けに、デメリットや危険性を整理してみました。

長谷川ろみ

この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら

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目次

前提!塩麹のメリットをおさらいしよう

塩麹は、塩と麹を発酵させて作る、発酵調味料です。

麹菌の発酵の力で、米のでんぷん(糖)やタンパク質が分解されるため、うま味が多いという特徴があります。

塩麹
=塩と麹を発酵させて作る発酵調味料
=麹菌の発酵の力で、ただの塩よりもうま味や甘味が加わり、味に深みがでる

長谷川ろみ

ヒトが調理する前に、麹菌が下ごしらえしてくれていると考えるとわかりやすいかも!

塩の代わりに塩麹を使うことによる基本的なメリットは、以下のとおりです。

メリット➀ 料理をおいしく&やわらかくする酵素がたっぷり
メリット➁ 消化吸収しやすい栄養素のおかげで代謝アップ
メリット➂ 食物繊維やオリゴ糖が腸内環境を整える

一つずつ見ていきましょう。

メリット➀ 料理をおいしく&やわらかくする酵素がたっぷり

塩麹を塩の代わりに使うメリットの1つ目は、料理をおいしく&やわらかくする酵素がたっぷり含まれていることです。

麹菌は、アスペルギルス属に分類されるカビの一種。

麹菌のいちばん大きな特徴は、100種類以上の酵素を持っていることです。

有名な酵素を3つ、挙げてみましょう。

タンパク質分解酵素=プロテアーゼ
でんぶん分解酵素=アミラーゼ
脂肪分解酵素=リパーゼ

プロテアーゼは、タンパク質を分解して、うま味成分のアミノ酸を増やします。

また、同じようにアミラーゼがでんぷんをブドウ糖やオリゴ糖に分解して、食品をおいしくしてくれます。

タンパク質→アミノ酸(うまみ成分)
でんぷん→ブドウ糖、オリゴ糖

長谷川ろみ

塩麹に漬け込んだ肉や魚はやわらかくジューシーに、お豆腐はとろけてまろやかに!うま味や糖が自然に追加されるので、余計な科学調味料や添加物を入れなくてもおいしいよ。

塩麹は、調味料として塩の代わりに使えるのはもちろん、漬け床としても利用できます。

長谷川ろみ

わたしが好きなのは、甘酒と塩麹を1:1で混ぜた、超かんたんつけ床!きゅうりやかぶ、エリンギやアボカドをつけるだけでおいしい麹漬けになります。

https://twitter.com/yukiko_omz/status/1129288576821161984
長谷川ろみ

塩麹に漬けるだけで、味に深みがでるのがうれしい!漬けておいて焼くだけでおいしいので、料理の時短にもなります。

メリット➁ 消化吸収しやすい栄養素のおかげで代謝アップ

塩麹を塩の代わりに使うメリットの2つ目は、消化吸収しやすく、代謝が上がりやすくなることです。

麹菌が持っている酵素でタンパク質や糖質が分解されると、代謝アップに貢献する栄養素の「アミノ酸」やエネルギー源になる「ブドウ糖」や「オリゴ糖」が生成されます。

タンパク質→アミノ酸→代謝を上げる
でんぷん→ブドウ糖、オリゴ糖→エネルギー源になる

さらに、麹菌が栄養素を分解する過程で、代謝アップ効果が高い「ビタミンB群」や「ミネラル」もたくさん作られます。

ビタミンB群は新陳代謝をサポートするので、肌のターンオーバーを促進して美肌づくりに役立ちます。細胞全体が元気になるので、老化予防にも効果があります。

長谷川ろみ

まさに、塩麹は栄養の宝庫!

メリット➂ 食物繊維やオリゴ糖が腸内環境を整える

塩麹を塩の代わりに使うメリットの3つ目は、「食物繊維」や「オリゴ糖」などの腸内環境を整える栄養素をたくさんとることができることです。

エサが十分に供給された善玉菌は、短鎖脂肪酸を作り、さらに善玉菌が暮らしやすい腸内環境を作ってくれます。

短鎖脂肪酸
=腸内細菌が作る、酪酸、プロピオン酸、酢酸などの有機酸のこと。
=腸内にたくさん作られると、老廃物を排泄しやすくなる。
=腸内にたくさん作られると、痩せ体質になり、病気も遠ざけると言われている。

塩麹は、料理に大量に使うことはありません。

長谷川ろみ

塩と同じで塩分は多いので、大量に使うのはおすすめしません。

塩麹が気になる人

だよねぇ?塩麹だけで腸に大きな影響を与えるのは難しそう…

長谷川ろみ

いやいや、毎日使う調味料をみくびっちゃだめよ。毎日ちょっとずつでも習慣化すれば大きな影響が期待できます。

塩麹を摂取することを習慣にして、栄養不足を補い、体の調子を少しずつフラットにしていくことを目指しましょう。

長谷川ろみ

塩麹を塩の代わりに使うようになっただけで、なんとなく元気になった、便秘になりにくくなった、美肌効果を感じたという方もいます!

塩麹は体に悪いとウワサされる理由(デメリットと危険性)

メリットがたくさんある塩麹。メリットが多すぎるがゆえに、疑い深い方からは心配されます。

塩麹が気になる人

世の中メリットだけなんてありえない!デメリットもあるはず…だよねぇ?

長谷川ろみ

よし!塩麹の悪いウワサやデメリットを整理してみましょう。

デメリット➀ 塩分の摂り過ぎで高血圧になる?!
デメリット➁ 市販の塩麹は酵素が壊れていて意味ない?!
デメリット➂ 塩麹を料理に使うと焦げやすい?!

一つずつ見ていきましょう。

デメリット➀ 塩分の摂り過ぎで高血圧になる?!

塩麹は、塩分の摂り過ぎで高血圧になるというウワサは、嘘です。

もちろん大量に使えば、塩分の採りすぎになるのはあたりまえです。

長谷川ろみ

だって、塩麹も塩だもん。笑 

しかし、塩の代わりに塩麹を使うと、逆に塩分を控えることができると言われています。

その理由は、塩を塩麹で代用したほうが、少ない塩分量で濃い味をつけることができるから。

塩を塩麹で代用する方法

塩を塩麹で代用する場合、塩小さじ1杯(塩分量:6g)=塩麹小さじ2杯(塩分量:2g)が目安です。

塩小さじ1杯(塩分量:6g)=塩麹小さじ2杯(塩分量:2g)

なぜ、塩麹は塩の1/3の塩分量しか必要としないのか。

塩麹には、塩にはないうま味や甘味が添加されているからです。

塩を塩麹で代用すると、麹菌の発酵によってつくられた、自然のうま味をたくさんとることができます。

そのため、あとから調味料やアミノ酸系の添加物を使う必要がなく、素材の味を生かしたシンプルな調理が可能です。

長谷川ろみ

市販のお惣菜は、時短で味を調えるために、うま味調味料やアミノ酸系の添加物を使っているものが多いです。塩麹があれば、使わなくてもおいしく作れるのがスゴイ。

市販の塩麹の塩分濃度

市販の塩麹の塩分量は、約13~15%だと言われています。

家庭で手づくりする塩麹の塩分量は約12%が平均なので、ちょっとだけ高め。

これは、お客様の手に届くまでの時間を見越して、腐らないように保存性を高めるという意味があります。

長谷川ろみ

腐敗菌は塩が嫌いなので、塩を入れると腐りにくくなるの。

塩分濃度の違いによる塩麴のメリットとデメリット

塩麹の塩分濃度の違いによるメリットとデメリットは、以下のとおりです。

塩分濃度が低い場合
メリット:甘味が強い/塩分ひかえめ
デメリット:腐敗しやすい/保存性が低い

塩分濃度が高い場合
メリット:腐敗しずらい/保存性が高い
デメリット:塩辛い

塩分が強すぎると、麹菌が持っている酵素も弱くなってしまうので、塩分はひかえめは必須。

ただし、塩分濃度が12%以下だと腐りやすくなるので注意が必要です。

塩を使おうが、塩麹を使おうが、最終的には使う量次第です。

長谷川ろみ

塩麹で代用したからといって、油断して大量に使わないでね。毎食使いすぎないように、しっかり管理しましょう。塩麹の作り方は、以下の記事でも説明しています。

長谷川ろみ

この動画の5分59秒あたりから、実際に塩麹を作っているので、参考にしてみてね。

デメリット➁ 市販の塩麹は酵素が壊れていて意味ない?!

市販の塩麹は酵素が壊れていて意味ないというウワサは、半分本当ですが、半分嘘です。

塩麹に含まれる酵素は熱に弱く、熱を加えると壊れてしまう可能性があるのは本当。

市販の塩麹は、流通させるために熱処理がされているのが普通です。

長谷川ろみ

実際に市販の塩麹と手作りの塩麹でお肉を漬けてみたことがあります。そしたら、おもしろいほどに、お肉のやわらかさやうま味が違うの…!

市販の塩麹でも熱処理をしていないものもあるので一概には言えませんが、酵素が弱まっている可能性は高そうです。

デメリット➂ 塩麹を料理に使うと焦げやすい?!

塩麹を料理に使うと焦げやすいというウワサは、本当です。

塩麹を料理に使うと、ブドウ糖やオリゴ糖などの糖類が多いこともあり、焦げやすくなります。

長谷川ろみ

糖類が多いと「メイラード反応」が起こりやすくなるのが理由!詳しくはこの記事を読んでね。

どうしても焦げが心配な方は、焼く前に表面についている塩麹を拭き取るのがおすすめです。

長谷川ろみ

たしかにちょっと焦げてる!笑

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市販の塩麹の選び方

お肉やお魚をやわらかくするなど、酵素の分解力を使用した料理を作りたい場合は、塩麹を手作りするのがおすすめです。

長谷川ろみ

…とはいえ、手作りはさすがにめんどう~って思う人もいますよね。そんな場合は、市販の塩麹を上手に活用するという手もあります。

酵素の力が強いかどうかは、パッケージに書かれている表示を見ればわかります。

選び方のポイントは、以下の2つ。

選び方➀ 非加熱の塩麹であること
選び方➁ 原材料に酒精・アルコールが入っていないこと

一つずつ見ていきましょう。

選び方➀ 非加熱の塩麹であること

酵素の力が強い塩麹は、非加熱です。

塩麹は、麹菌が持っている酵素を使って、米などに含まれる糖やタンパク質を分解してできる調味料です。

そのため、市場に流通される前に酵素を壊しておかないと、酵素による栄養素の分解は止まりません。

長谷川ろみ

ほおっておくと、どんどん塩麹の味が変わっていってしまうの。

酵素の働きを止めるために、塩麹は製造の段階であえて加熱するという方法をとります。

長谷川ろみ

酵素や麹菌が熱に弱いことを逆手に取った、品質管理のワザですね。家で手づくりした塩麹の酵素分解力が強い理由は、加熱処理してないからです。塩麹は火を使わなくても作れるので、わたしはなるべく火を使わない方法で作るよ。

九州大学などが2003年に行った研究(※1)によると、65℃で2分間加熱すると酵素はほとんど壊れて(=失活)しまったことがわかっています。

選び方➁ 原材料に酒精・アルコールが入っていないこと

酵素の力が強い塩麹は、酒精・アルコールが入っていません。

発酵を止めるためにする加熱と同じ理由で、アルコールを添加する方法があります。

長谷川ろみ

菌や酵素はアルコールも苦手なんです。パッケージには「アルコール」と書かれている時より「酒精(しゅせい)」と書かれていることが多いですが、これはアルコールのこと!

酒精が入っている塩麹は、酵素の働きが弱いと考えて問題ありません。

九州大学などが2003年に行った同じ研究(※1)で、アルコールもすべての酵素を壊してしまうことがわかっています。

長谷川ろみ

非加熱やアルコールなしの塩麹を選んだほうがいいケースは、あくまでお肉やお魚を柔らかくしたい場合のみの話!味は火入れしててもおいしいし、すでに塩麹が完成している段階で、ビタミンやアミノ酸は作られているので、栄養素が全部なくなっちゃうわけではないです。

まとめ~塩麹は体に悪い?!デメリットも知りたい人への解説~

体に良いメリットばかりが取り上げられるので、体に悪い点やデメリットは本当にないのかと心配になる方もいらっしゃいますが、目だったデメリットはありません。

よく取り上げられる塩麹のメリットは、以下の3点です。

メリット➀ 料理をおいしく&やわらかくする酵素がたっぷり
メリット➁ 消化吸収しやすい栄養素のおかげで代謝アップ
メリット➂ 食物繊維やオリゴ糖が腸内環境を整える

一方、口コミなどを調べると、以下の3点を塩麹のデメリットだと思っている方がいますが、一部は本当ではありません。

デメリット➀ 塩分の摂り過ぎで高血圧になる?!
→嘘
→むしろ、塩麹は塩の1/3の量でOK。減塩効果があることが注目されている

デメリット➁ 市販の塩麹は酵素が壊れていて意味ない?!
→嘘とも本当ともいえない(壊れているものもある)
→酵素の分解力が強めの塩麹は、非加熱&アルコール添加なし

デメリット➂ 塩麹を料理に使うと焦げやすい?!
→本当
→塩麹に漬けたものを焼く時に焦げさせたくないなら、塩麹は拭き取る

特にデメリットだと主われがちな塩麹の塩分量ですが、逆に減塩効果が注目されています。

塩小さじ1杯(塩分量:6g)=塩麹小さじ2杯(塩分量:2g)

まずは、だいたい塩の1/3で十分であることを知っておくことも重要です。

参考にしてみてね。

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長谷川ろみ

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参考文献

(※1)清酒の火入れ中の酵素失活挙動
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/99/3/99_3_208/_pdf/-char/ja

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