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編集長プロフィール

長谷川ろみ
編集長:長谷川ろみ麹のちから推進委員会代表。元おデブの腸活研究家。腸内細菌に救われたことをきっかけに、日本の発酵文化や腸の大切さを伝えるためのコト・モノ・しくみづくりに挑戦中。詳細はこちら>

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甘酒の温め方のコツ3選!レンジで温めちゃダメ?缶の場合は?栄養を逃がさない鍋テクを解説!

甘酒温め方

【この記事で解決できるお悩み】
・甘酒のおすすめの温め方のコツをおしえて!
・電子レンジで温めちゃダメってホント?
・温めると、麹菌・酵素・栄養はどうなるの?

長谷川ろみ

この記事では、こんなお悩みを解決します!

健康的なカラダづくりやダイエットに欠かせないアミノ酸や、ビタミンB群がたっぷり含まれている甘酒。

せっかくなら栄養成分を壊さないように、全部まるっと飲みほしたいですよね。

そこで気になるのは、甘酒の温め方です。

甘酒を温めると「麹菌が死ぬ」「酵素が壊れる」「栄養が減る」などなど、「甘酒は温めたらダメ」と思っている方も多いみたい。

そこで今回は、甘酒は温めたらダメなのかを大検証!栄養を逃がさないための温め方のコツを解説します。

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長谷川ろみ

この記事を書いた人:
腸活研究家 長谷川ろみ
発酵食品にハマり、ダイエットなしで12㎏減。痩せたことをきっかけに腸を愛でる生活に目覚める。重度の便秘から解放され、腸活研究家として活動開始。今では発酵ライフ推進協会通信校校長を務め、昔の自分と同じ悩みを持つ方に向けて腸や菌のおもしろさを発信中。詳しくはこちら

目次

甘酒は温めてもOK!でも、心配される理由がある

最初に結論から言うと、甘酒は温めてもOKです。

むしろ、冷蔵庫でキンキンに冷えた甘酒は、冷え体質の人にとっては少し心配。

腸冷えで便秘や下痢を引き起こしやすい人は、人肌程度にあたためて飲むほうが安心です。

ではなぜ、「甘酒は温めたらダメ」とネットでウワサされているのでしょうか?

「甘酒は温めたらダメ」と心配される理由は、以下の3つです。

一つずつ見ていきましょう。

麹菌が死んでしまう問題

ネットでは、甘酒を温めると麹菌が死んでしまうと考える人が多くいらっしゃいます。

長谷川ろみ

でもこれ、実はちょっと違うんです。

A:温めると麹菌は死んでしまうのではなく、甘酒ができた段階で麹菌は死んでいる場合が多い

市場に流通している甘酒は、流通する前に高温で加熱処理をしています。

加熱処理をする理由は、麹菌の発酵を止めるため。

これ以上、甘酒が変化しないように麹菌の働きをわざわざ止めているのです。

長谷川ろみ

もし菌が生きていたら、どんどん発酵が進んで味が変わってしまいます。味の変化を止めて、いちばんおいしくて安全な状態で消費者に届けるためには、菌がニガテな熱を加えて、発酵を止める必要があるの。

市販の甘酒に含まれる麹菌は、購入にした時点ですでに死んでいます。

家で温めようが、冷たくして飲もうが、あまり関係がありません。

そして重要なのが、麹菌は死んだらダメなのか、という問題。

麹菌はたとえ死んでしまっても、腸まで届き、腸内細菌たちのエサになり、腸内環境を整えます。

長谷川ろみ

死んでても生きてても、麹菌はわたしたちの味方なんですね!

一方、家庭でヨーグルトメーカーや炊飯器を使って作る手作り甘酒の場合はどうでしょうか?

加熱処理を加えていない甘酒のことを「生甘酒」と言います。

生甘酒
=加熱処理をせず、火を通していない生の状態のままの甘酒のこと

甘酒を各家庭で作る場合、米や麹を数時間の間、40℃程度で保温し続ける方法が主流です。

40℃は麹菌が心地よく活動(発酵)を続ける温度です。そして、市販の甘酒のように、加熱処理もされていません。

だから、もし手作り甘酒が完成した後に、電子レンジや鍋を使って温めなおすとなると、はじめて菌が生きられる40℃付近の温度を超える可能性があります。

生きたまま麹菌をとることにこだわる人は、この違いを意識しておく必要があります。

長谷川ろみ

ただ…塩麹と比べて甘酒は長時間保温しないと作れません。保温の段階で麹菌が弱っている可能性は高く、個人的にはそんなに生き死ににこだわっててもあんまり意味がないと思うんだよね…。私は全く気にしません。

酵素が壊れてしまう問題

ネットでは、甘酒を温めると酵素が壊れてしまうと考える人が多くいらっしゃいます。

長谷川ろみ

でもこれも、実はちょっと違うんです。

A:温めると酵素が壊れてしまうのではなく、すでに酵素は壊れている場合が多い

酵素は麹菌が持っている、栄養素を細かくする専用バサミのようなもの。

タンパク質専用の酵素「プロテアーゼ」でタンパク質をアミノ酸に分解したり、糖質専用の酵素「アミラーゼ」ででんぷんを糖に分解したりします。

しかし、酵素も麹菌と同じく、熱に弱いという弱点があります。

市場に流通している甘酒は、流通する前に高温で加熱処理をしているので、すでに酵素も壊れています。

長谷川ろみ

市販の甘酒の酵素の分解効果はあんまり期待できないなぁ。

一方、家庭でヨーグルトメーカーや炊飯器を使って作る手作り甘酒の場合はどうでしょうか?

酵素の一部はまだ働くかもしれませんが、長時間保温されているので、すべての酵素が元気に働くとは思えません。

長谷川ろみ

実際にこれも実験してみたことがあるんだけど、常温で作る塩こうじはお肉を柔らかくするけど、保温して作る甘酒はあまりお肉を柔らかくしなかったんですよね…。気になる人は自分で実験してみてね。

栄養素が減ってしまう問題

ネットでは、甘酒を温めると栄養素が減ってしまうと考える人が多くいらっしゃいます。

長谷川ろみ

これはまさに、そのとおり!

A:温めると栄養素は減ってしまう可能性がある

甘酒にはたくさんの健康・美容成分が含まれていますが、中でも注目されているのはビタミンB群です。

ビタミンB群
=代謝を助ける水溶性ビタミンの一種
=ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシンなど

ビタミンB群は、水溶性ビタミンなので水に溶けやすく、水と一緒に移動してしまう性質があります。

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の資料(※1)によると、「ゆでる」操作を行うとビタミンB群は、ゆで汁の中に約30%が流れ出てしまうのだとか。

そのため、ビタミンB群はゆで汁ごと摂取することが推奨されています。

また、高知女子大学食品栄養学部(※2)がゆでる以外の蒸す、焼く、揚げる、電子レンジ加熱によるビタミンB12の残存率を調べたところ、電子レンジがいちばん少なかったことがわかりました。

焼く・蒸す・揚げる=94.5~97.7%
電子レンジ加熱=85.2%

長谷川ろみ

ビタミンB12だけのデータではあるけど、電子レンジがいちばん不利みたい。

ほかにも大妻女子大学がおもしろい実験を行っています。

食品成分表の一部の項目について、調理している時に失われるビタミンやミネラルを考慮していないことを指摘し、調理損失を考慮した食品成分表を新たに作り、ビタミン・ミネラルの量をまとめました。(※3)
ビタミンの推定摂取量

すると、やはり多くのビタミンが調理によって失われていることが分かったのです。

特に減りやすかったのは水溶性ビタミンのビタミンB群でした。

長谷川ろみ

ビタミンB群の70~80%は、調理の過程で失われる可能性が高そうです。特に減りやすいのはビタミンB2か…。

\ 減ってしまいやすいビタミンB2はサプリでとる!(*´▽`*)/

甘酒の温め方

甘酒はもちろん温めてもOKです。

しかし、温め方次第でビタミンの減り方は異なります。

麹菌や酵素はいったんあきらめるとして、せっかくのビタミンが減ってしまうのは、もったいない!

ここからは、温め方の3つのパターンを元に、おすすめの甘酒の温め方を整理してみましょう。

甘酒には、大きく分けると、3つの温め方があります。

一つずつ見ていきましょう。

電子レンジで温める場合

甘酒の製造販売をしている森永製菓株式会社のホームページ(※7)によると、電子レンジを使った温め方の基本は以下のとおりです。

【電子レンジで温める場合】
電子レンジ可の容器に甘酒を移し、電子レンジで加熱してできあがり。
加熱時間の目安 500W:60秒 600W:50秒
※電子レンジの機種により、温め時間が前後します。
※ラップはかけなくても良いです。

引用:(※)レンジで温める|甘酒の美味しい飲み方|森永製菓株式会社
長谷川ろみ

1分以上温めている人もたまに見るけど、ちょっと温めすぎかも。40~50秒ぐらいで調整するのが普通です。なるべくゆっくり温めましょう。

電子レンジは熱が均等に当たらないものも多いので、まだまだ時間がかかると思っても、触ってみるととても容器が熱くなっていることがあります。

電子レンジにいれたら、なるべく放置しないというのが大きなポイント。様子をみながら加熱するのがおすすめです。

長谷川ろみ

30秒ずつかけて、途中でかき混ぜたりすると温め過ぎを防げます!

https://twitter.com/minakiko1007/status/1616995866459672578
https://twitter.com/hobomokha/status/1485973283342528513

鍋に甘酒を直接入れて温める場合

鍋に甘酒を直接入れて温める場合は、少し水を足すのがセオリーです。

糖分が多い甘酒は、どろどろした水分量が少ないタイプの商品の場合、鍋が焦げ付いてしまう可能性があります。

なるべく焦げ付かないように、小さい鍋に水を混ぜた甘酒を入れて、弱火にかけるだけ。

長谷川ろみ

間違っても強火にはかけないでくださいね。一気にビタミンB群は壊れます。笑

温度計があれば40~50℃の間で火を止めるのがベストですが、ない場合はかき混ぜながら、鍋から立ち上る湯気を見たら消すようにしましょう。

ちょっとでも目を離すと、急に甘酒の色が茶色くなり、焦げ臭くなってしまいます。

https://twitter.com/choco_love_0314/status/1617475596938018816
長谷川ろみ

くれぐれも魔女が作るお料理みたいに、ぐつぐつに煮込むのはやめましょう。酒粕甘酒・米麹甘酒に関わらず、甘酒から目をはなさないでね。笑

鍋で甘酒缶を入れて温める場合

鍋で甘酒を温める場合、缶や分厚い紙パック入りの甘酒なら、そのまま湯煎で温めるのもひとつの手です。

長谷川ろみ

鍋にそのまま入れると糖分のせいで焦げやすくなるけど、甘酒缶やパックのままならその心配がなくて、おすすめです。

森永製菓株式会社のホームページ(※7)によると、鍋で缶ごと温める時は一度沸騰させたお湯につけておくというのが、ベター。

失敗が少なく、ちょうどよい温度が保てて、冷めにくいのでおすすめです。

【鍋で缶ごと温める場合】
●鍋に湯を沸かし、沸騰させてください。
●沸騰したら火を止め、栓を閉じたままの甘酒の缶を、横に倒していれてください。 (たっぷりのお湯で、缶を立てて温めて頂いても問題ありません)
●そのまま10分程置いておきます。この時、火は止めたままです。
※鍋に中身を出して温める場合は、弱火で1分程あたためてください。
焦げ付きやすいのでご注意ください。

(※)レンジで温める|甘酒の美味しい飲み方|森永製菓株式会社

甘酒の温め方のコツ

電子レンジで温めるのは手軽でいいですし、鍋で温めるのは温め過ぎてしまうリスクが減って、ビタミンをちゃんと残せる可能性は高まります。

自分の発酵ライフにあった飲み方をすれば万事OKですが、最後にヒントとして甘酒の楽しみ方のコツを整理してみましょう。

一つずつ見ていきましょう。

作りたての甘酒は早く飲むのがベスト

市販の甘酒の場合は関係ありませんが、自分で作る生甘酒はやっぱり出来立てがおいしいです。

せっかくの出来立てなら、やっぱりそのまま飲むのがおすすめです。

長谷川ろみ

いつも最初のおちょこ1杯は、やっぱり出来立てをいただいております。

温めないで、砂糖の代わりの甘味料として活用する方法も

甘酒をあたためて飲むのもありですが、あえて温めずに冷たいままお砂糖の代わりに使うのもおすすめです。

フルーツにかけたり、ヨーグルトソースの代わりにしたり、クリームチーズと混ぜてレアチーズケーキ風にして食べるのもおいしいです。

長谷川ろみ

市販の甘酒の場合は、サラサラタイプではなく、どろどろタイプの米麹甘酒が調味料としては使いやすいよ。

温めるなら、沸騰するほど温めすぎない

どうしても温めて飲みたいなら、電子レンジや鍋を使ってやさしく温めましょう。

また、一度封を開けた甘酒はすぐに飲み切るようにしましょう。

飲み切れない場合は1回分ごとに分けて冷凍保存することもできます。

温めた甘酒はすぐに飲み切ること

温めた甘酒はなるべく早めに飲み切りましょう。

温めるために一度封を開けてしまった甘酒は、空気に触れているためとても傷みやすくなっています。

温める時は飲み切れる分だけ分けて温めて、残りはなるべく密閉しておくのがおすすめです。

また、甘酒を加工してから電子レンジで温める場合は、さらに注意が必要です。

食品の中には、再加熱すると毒性があると言われているものがあり、甘酒によく混ぜがちな卵や甘酒の材料である米もそのひとつ。

イギリスのWEBメディア「Esquire」の記事(※6)によると、再加熱するとリスクがある食材は以下のとおり。

【再加熱すると毒性があると言われているもの】
・セロリ/ほうれんそう/ビーツ
・きのこ
・たまご
・じゃがいも
・チキン
・米 など

長谷川ろみ

とにかく何でもかんでも加熱すれば食べられる!って思うのはちょっと怖いケースもあります。

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まとめ:甘酒の温め方のコツ3選!レンジで温めちゃダメ?缶の場合は?

最初に結論から言うと、甘酒は温めてもOKです。

甘酒を温めたらダメという人もいますが、市販の甘酒の場合は麹菌も酵素も最初から壊れているので、そんなに気にする必要はありません。

しかし、手作り甘酒の場合は温めすぎに注意が必要。特にビタミンB群が壊れてしまう可能性があります。

温めすぎに注意しながら、以下の3つの温め方から自分に合った方法を探してみてください。

甘酒を温める時は、あくまで温め過ぎないようにしてください。

参考にしてみてね。

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参考文献

(※1)国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 ビタミンについて
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail178.html

(※2)Effects of Microwave Heating on the Loss of Vitamin B(12) in Foods
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10554220/

(※3)調理損失を考慮したビタミン・ミネラル摂取量の評価について
大妻女子大学家政系研究紀要第46号(2010.3)

(※4)[Changes of vitamins and mineral retention factors in potato cooked by different methods]
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17953219/

(※5)Vitamin retention in cook/chill and cook/hot-hold hospital food-services
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8621875/

(※6)8 Common Foods You Should Never Reheat|Esquire
https://www.esquire.com/uk/food-drink/a10062/foods-you-shouldnt-reheat/

(※7)レンジで温める|甘酒の美味しい飲み方|森永製菓株式会社
https://www.morinaga.co.jp/amazake/recipe/

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